新人店長は「なぜ出来ないのか?」と聞いてはいけない - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター
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新人店長は「なぜ出来ないのか?」と聞いてはいけない

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「何で出来ないんだ?あなたは、それが出来ない原因が、何なのかわかっているのか?」

トヨタ自動車の問題解決方法に「なぜを5回繰り返して原因を突き止める」という方法があります。現場で起こった問題点について考えて考えて考え抜いていくことで原因と突き止めて改善を図ると言う素晴らしい方法です。でも、店という現場で「なぜ?なぜ?」とパート・アルバイトのスタッフに向かって追求していっても、そうは上手くは行きません。

店長が、スタッフに対してこれをやってしまうと、多くの場合、彼らは辞めるか、逃げるか、黙るか、ごまかすか、をしてしまいます。あなたの現場、はトヨタのような鍛え抜かれたプロ集団ですか?もしもそうであるならば、この「なぜなぜ5回方式」は使えるかも知れません。しかし、まだそうではないのならば、原因の追及のためにスタッフを追い詰めても答えは出て来ません。

この店長も、スタッフを厳しく追い詰めていました。毎日毎日、何か問題が発生すると、「なんで?どうして?」と問題追及をしていました。しかし、店長の気合と期待に反して、スタッフ達は、「たじろぎ」「萎縮し」「後ずさり」して行きました。問題の原因を考えるよりも、言い訳や他人のせいにすることばかり考え始めたのです。中には、萎縮をしない気の強いスタッフもいましたが、彼らは、その場をやり過ごす方法を考えるようになっていました。

こんなことでは、本当の問題点を見つけて解決する事など出来ません。まずは、スタッフ達が「解決すること」に対して、高い意欲を持てるようになることが大切なのです。店長は、問題を解決したくて、それを徹底的に追求したいのかも知れませんが、彼らはあなたと同じではありません。立場も経験も意欲も違います。いきなり自分レベルで考えるのではなく、彼らが問題解決に取り組めるステージに一緒に立って考えて行きましょう。

では、どの様にすれば良いのかというと、彼らには、こういう風に問いかけて行けば良いのです。

ステップ1「上手く行かなかったね。」・・・事実を合意する
ステップ2「どうなれば良かったのかな?」・・・ゴール、基準を再確認する
ステップ3「出来ている点はどこかな?」・・・出来ているポイントを認めて自信を持たせる
ステップ4「どうすれば出来ると思う?」・・・方法を考えさせる
ステップ5「何があったらできそうかな?」・・・不足している点を見つけ出させる
ステップ6「私がサポートすることは何があるかな?」・・・手助けが必要なら遠慮は要らないことを伝える
ステップ7「やれそうかな?」・・・決意を確認する
ステップ8「いつ解決できるだろうか?」・・・期日を明確にする
ステッフ9「では、その時にまたこの件について話をしましょう」・・・確認のタイミングを約束する

このような流れで、じっくりと自分が何をすれば良いのか?を自分で答えを出させることが、スタッフを主体的に動かすポイントなのです。あなたが答えを言ってはいけません。もちろん、叱っても、追求しても、逃げられたら終わりです。

「お金があったらできます」「時間があったらできます」・・・中にはこういう風に答えるスタッフもいます。
そんな時は、
「では、お金を稼ぐ方法を考えよう」「時間を作ってみよう」と、あくまで自分で出してきた課題に取り組むようにしていきましょう。決して、「お金があったら誰でも出来るわ!」「時間なんか限られるんだ!」と一刀両断にしてはいけません。言い訳を否定しても心を閉ざすだけです。言い訳を自分で克服させるのです。

一時的に行動を起こさせるのは、お尻をければイイでしょう。短期的には効果があるかも知れません。しかし、彼らを成長させることが、あなたの仕事です。成長は主体性と一対なのです。自分から動くようにする。それがスタッフ育成です。

あきらめる必要はありません。
短気を起こす必要もありません。
大丈夫です。
必ず出来ます。
あなたなら!

 

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