「店長、今、ご自分がどんな表情をしているかご存じですか?」
ある店長が、主婦パートさんからこう言われました。
その日、店長は、ランチタイムが上手く廻らず、お客様からもお叱りを受け、売上げもかんばしくない・・・・最近やることなすこと上手く行かなくて、イライラしていたのもあって、頭に血が上っているような気分でした。
そこへ、主婦パートさんからのひと言・・・店長は、思わず洗面台に設置してある鏡で自分の顔を見ました・・・そこには、目がつり上がり、苛立った表情の自分がいました。自分はこんな表情でホールに立っていたのか・・・・いや、そんなことはない、ホールにいたときには笑顔は出ていたはずだ・・・・でもないか・・・・
主婦パートさんに指摘されて、ようやく自分の苛立った表情、そして態度、言動に気がついた店長は、それがスタッフ達の仕事のパワーにも大きく影響してしまっていることにも気がつきました。さらに全ては自分が原因。店がスムーズに廻らないのも、売上げが低迷しているのも、自分の表情の問題なんじゃあないか・・・と思ったのです。
早速店長は、スタッフ達を集め、謝罪し、自分の表情や言動がどの様に影響してしまっているのかを聴きました。店長の謝罪と質問に最初はビックリしていたスタッフ達でしたが、ようやくリーダーが口を開きました。「店長、すみませんでした。今日のランチは、連携が全くダメでした。お互いをよく観ていなかったことが原因です。ディナーはそこを改善します。自分達も一生懸命がんばります。なので・・・・・店長もイライラしないでニコニコしていて下さい。だったら、もっとリラックスして余裕が出来て連携が上手く行くと思います。」
スタッフ達の動きを悪くしていたのは店長自身です。それも店長の表情がスタッフ達の動きを固くしていたのでした。店長はスタッフに言われたとおり笑顔を出さねばと思いすぐに行動に出ました。「ちょっと100円ショップに行ってくる」と言って出かけた店長は、30分後10個の小さな鏡を買ってきました。そして、「今日から僕は、もっと自分の表情に責任を持ちます。この10個の鏡で何回も自分の表情を確認します。」と宣言したのでした。
この10個の鏡は、店長自身が自分を見つめることにも役だっただけで無く、スタッフにもよい影響を与えました。スタッフ達もこの鏡で自分の表情を見るようになって行ったのです。この10個の鏡のお陰で、つい昨日までピリピリした空気が張り詰めていたこのお店の空気は、柔らかくて暖かな空気が流れるようになりました。
鏡は不思議な力を持っています。単に目の前にいる自分の姿・表情を見るだけなのに、なぜか、鏡には自分の内面まで映っているような気がします。私も鏡にはよく気づかされています。
自分の感情の状態を冷静に自己分析しながら行動や言動を行うことは、誰でもとても難しいものです。でも、鏡でチョット自分の表情を見ることで、「あ!」と一瞬で自分の感情の変化に気がついてしまいます。この店長は、それを意識しないでも出来る様に、たくさんの鏡を店内に置いたのでした。10個もあれば、どこかの鏡が自分を映してくれます。あなたも、一日に何度か、ほんの少しだけでも鏡を見てみては如何でしょうか。すると鏡の中の自分が何か言ってくれますよ。
「こら!おまえ!ちゃんとしろ!」ってね~
いつもお読み頂きありがとうございます。
ブログランキングに参加しています。こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
※クリックして人気ブログランキングへ
■松下雅憲の著書について詳しくお知りになりたい方はこちらの画像をクリック!
■松下雅憲への「コンサルティング依頼」「講演・セミナー・研修依頼」についてはの公式ホームページへどうぞ
■松下雅憲が紹介されたページはこちら