新人店長は「説得上手」になってはいけない - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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新人店長は「説得上手」になってはいけない

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「いやあ~また今度も松下さんに言いくるめられましたわ~」

私は店長時代、よくバイトリーダーにこう言われて、「ふふん、お前が議論で俺に勝つのは10年早い!」と悦に入っていました。

このバイトリーダーは、大学生。仕事について非常に前向きで、こうしよう、ああしようとたくさん提案をしてくれていました。同時に、ここはおかしい、これは不満だと、前向きな改善提案もたくさんしてくれていました。私はそんな彼の積極性に感謝しながらも、「そんなん出来るわけないやろ!」と、なぜ出来ないかと言う事情を彼に説明をする事がよくありました。

そんな時の私は、やや攻撃的な彼の口調に対して、事情を理解させようと反撃姿勢で「説得」をしていたのでした。当時から口の立つ私は、彼がああ言うと、私はこう言う、と言う風に徐々に彼を追い詰めていき最後は、いつも通り冒頭の言葉を彼に言わせて終わらせていました。

その頃から私は、「説得上手」な自分を「なかなかやるもんだ」と自画自賛していました。
しかし、それから20年以上の時間の中で、自分が上司から説得される経験をしたときにふと気がついたのです。

「あ、私は、納得して説得されていないときがある!」

つまり、上司の言いたいことは理解出来るが、自分自身は納得出来ない。しかし、立場上これ以上反論しても仕方が無い、言いたいことは言ったのでここはおとなしく引き下がろう・・・・こう言う気持ちになることがあったのです。

そうか、きっと私の店長時代のバイトリーダーも同じ気持ちだったかも知れない。私に上手く言いくるめられたようにして、上手に矛先を納めていたんだ。うむむ、彼の方が大人だったな・・・

相手を説得しようと「ああですよ、こうですよ」と議論を投げかけても、相手がお互いの立場をよく考えて、上手く収めさせようと考えれば、それは説得か成功したのでは無く、相手が上手く合わせてくれたに過ぎないのです。なんだか「わかってくれた」と思い「自分は説得上手だ」と悦に入っていた自分が恥ずかしくなりました。

その後私は、「説得」ではなく、相手が「納得」するには、何が必要なのかを考えるようになりました。その結果行き着いたのが、「質問」だったのです。それは、自分の意見を先に言うのでは無く、相手の意見を先に理解するようにするための「質問」でした。

私は、「説得」は相手に取っては「受動的」なものと思います。逆に「納得」は、「能動的」「主体的」なものと思っています。そして、それを後押しするのが「質問」です。相手が自ら「理解し納得」出来る様に、効果的な「質問」を心がけたいですね。

だって、その方が、お互いにモヤモヤしなくて済みますからね!

 

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