伸びる生徒・伸びない生徒<その3> - 各種の子供の教育・受験 - 専門家プロファイル

後藤 高浩
株式会社ジー・エス 代表取締役
東京都
塾講師

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対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
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閲覧数順 2024年04月19日更新

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伸びる生徒・伸びない生徒<その3>

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教育 勉強方法

<家庭学習のやり方>
塾では、授業の受け方が大変重要ですが、では授業を受けているだけで力がつくか、成績が上がるかと言うと、残念ながらそんなに甘くはありません。家でどのくらいしっかり取り組めるかで、その後の差につながっていきます。
簡単に言うと、その日授業で学習したことを、次の授業の時までに、「自分の手でできるように」(分かるようにではない!)しておくということです。その視点で考えた時に、伸びる生徒と伸びない生徒の取り組みには、大きな差があるように感じています。

〇まず、勉強を「かけた時間」で語っている生徒は伸びない生徒です。「今日は4時間勉強したから、明日は5時間はやるぞ!」みたいな… 私は、「同じことをやるなら(同じ成果につながるなら)極力短い時間で済ませた方がよい」、と考えています。ダラダラ時間ばかりかけて、何の成果にもつながらないのが、最悪の受験勉強です。
勉強の計画を立てる時や、取り組みを管理する時は、何をどれだけやるか(やったか)で管理しなくてはなりません。例えば、問題集を5ページ解いて、自分で丸つけして、間違えた問題を解き直すとか、英単語をここからここまで50個完全に書けるようにするとか、勉強の絶対量で管理していくのです。その上で、できるだけ短い時間でそれをこなせるように、集中力や効率を考えて取り組んでいくことになります。常に時間を意識して取り組むことが重要です。

〇授業が終わって家に帰って、その日のうちに宿題や復習を済ませている生徒は伸びる生徒です。次の授業に来る直前に慌ててやっているような生徒は、伸びない生徒です。学習効果を考えると、その日のうちにやってしまうのが、一番いいのは間違いありません。短い時間でもいいのです。時間がない時、極端に疲れている時は、各科目15分くらい、その日学習したことをサッと見直すだけでも、効果はてき面です。
勉強の先延ばしをしない。これがとても重要なことなのです。そのためには、塾の授業終了後、時間を無駄に費やしている生徒は伸びない生徒です。私の過去の経験で言うと、夜一番遅くまでダラダラと塾に残っている生徒に限って、成果が出ていないケースが多いです。もちろん、帰り道にコンビニに寄ったり、外でダベったりしているような生徒は論外です。「そんなことしてるなら、とっとと帰って、1問でも多く復習しろよ!」ということです。保護者が迎えに来るのを、外でただボーッと待っているという時間も結構バカになりません。

〇宿題で問題を解いてくる時に顕著なのですが、分からない問題に何時間もかけている生徒は、伸びない生徒です。覚えているかどうか問われる問題はもちろんですが、算数や数学の応用問題であっても、分からない問題は何時間かけたって分からないのです。それを延々と考え続けても、ほとんど学習効果はありません。もちろん、少し難しいと感じる問題でも、自分なりに必死にチャレンジしてみることは絶対に必要ですが、5分なり10分なり(問題による)真剣に考えてもまったく手がつかなかいのであれば、できたところ、考えたところまでノートに残しておいて、授業に持ってくればいいのです。授業で解説を聞いて理解してから、もう一度解いてみれば、そんなに難しく感じないでしょう。家で問題集を解いている時は、分からない問題は早めに解答・解説を読んで、理解してからもう一度やってみればいいのです。その解法のポイントを暗記してしまうことも必要です。次にテスト等で出てきた時に、対応できるようにしておけばいいのです。
宿題のところを(答え合わせをする)授業前に質問に来たり、「宿題でできなかった問題があるんですけど…」と言いに来たりしている生徒は、根本的にここが分かっていないわけです。宿題ですべて完璧な答えを要求されてはいないのです。それができるなら、授業に来る必要がなくなってしまいます。
講師が授業で様子を見れば、さぼったのか、一生懸命取り組んだのにダメだったのかは、一目瞭然です。心配する必要はありません。

〇特に家庭学習の成果という視点で一番ダメな生徒は、「何もやっていない生徒」、次が「いい加減な生徒」です。ここまでは誰もが納得できると思います。次ににくるのが意外だと思いますが、それは「完璧主義の生徒」なのです。「潔癖主義」と言い換えてもいいかもしれません。ノートを異様にきれいに丁寧に書いて、1問残らずすべて解き直して、すべての問題について正解しようと時間をかけて… 残念ながら、こういう生徒は伸びないのです。
入試では、だいたい60点~70点取れば合格ラインに到達します。どうやったって、90点以上の点数を取るのは難しいのです。最初からほとんど誰も解けない前提の問題があったりするのです。そのことを理解した上で受験勉強をしていかないと、成果につながらない無駄な努力を続けることになります。

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