- 西田 淑子
- サクセスインサイド・コミュニケーション 代表・コミュニケーショントレーナー
- 大阪府
- ビジネスコーチ
対象:仕事・職場
- 須貝 光一郎
- (ビジネスコーチ、経営者コーチ)
- 阿江 忠司
- (ビジネスコーチ)
メニュー誤表記、というのでしょうか、それとも、偽装、というのでしょうか。いずれにしろ、メニューに表記された食材と異なる食材を使用して料理を提供していた、という事実が明らかになったホテルが、続々と表面化してきました。
知り合いから「ホテルって、ずいぶん儲けてたのね」ってちょいちょい言われています。つまり、メニューに表記された食材より安い食材を使っていたので、その分儲けていた、という解釈になって、私に「ホテルって、ずいぶん儲けていたのね」という言葉になったようです。おそらく、それらの人が考えているのは、ホテルの華やかなイメージから、ホテルで働く人の給料はずいぶん高い、というところまでつながっている可能性があるのでしょう。
しかし、考え方の方向が逆です。ホテルはもともと儲けが少ないから、表記された食材より、安い食材を使わざるを得ない状況があったからです。
それならそれで、ホテル側も、わざわざ食材を具体的に表記するのをやめて、提供すればよかったのではないでしょうか。
なんだか、ここには、ホテルに対する認識のずれがあるようです。つまり、ホテルだから高級らしくするべきだ、高級な料理は、食材を表記するべきだ、の一方で、食材はその仕入れ値や入荷量や質は、刻々と変わりますから、当然、提供する料理にもそれは影響はしますが、まとまった量を料理する事、レストランだけでなく宴会場でも食材を使うこと、レストランが数店舗あることで、食材をホテルで一括して購入管理することで、毎日決まったメニューを安定的に提供できるのが、ホテルの良さでした。
しかし、この方式はもう通用しないでしょう、メニューは多様化し、レストランは増え、惣菜も豊富になり、一括購入、大量生産による安定供給を前提にした、システムは機能しなくなった、ということが、今回の事件となって表れたのでしょう。
ホテルだから品切れを出してはいけない、ホテルだから高級感を出さなくてはいけない、ホテルだから、、、明治時代以来続いた、ホテルは高級であるべき神話は、もう終わりです。
ホテルは個性的であるべきです。高級なホテルも、リーズナブルなホテルも、カジュアルなホテルもあるけど、ホテルだから、ということではなくて、ゲストに対して約束したことは守る、ということと、安全は絶対に守りきるために、単に心の問題だけにせずに、日本のホテルが真剣にバック部門を見直す時期に来ていると感じます。
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