過去の経験を基にした判断の枠組みを作っておいて、今後発生しそうな事象や起こった問題に対し、直感重視の判断をしていると、書籍などから推測されます。そのため、従業員や役員が時間と金をかけて集めたデータを基にした判断が、土壇場で大きく変えるようなこともよくあるようです。
中小企業の中でも、経営者の直感に頼る判断で会社を運営しているところがあります。経営が上手くいっている会社なら、独断で判断する経営者も評価は高いでしょうが、失敗続きだと従業員から陰で散々悪口を言われているはずです。問題は、判断の結果をちゃんとチェックしているかどうかです。
この場合はっきりしていることは2点あって、一つは何人もの人が参加して、会議を得た判断は無難なものばかり。当然、お客さんの心を鷲掴みするようなアイデアは生まれません。もう一つ、後世に残るようなビック商品を売り出す判断は、ほとんどが直感によって生まれると言われています。
直感で生まれる商品の中には、多くのお客さんに支持される素晴らしいモノができることを知りながら、責任を取りたくないために多くのろ過器をくぐらすことになります。わたし自身は、会社勤めをしていた時代、何度も失敗企画を進めた経験があります。ただ、失敗を重ねることでスキルは上がり、次第に失敗しなくなります。
起業する人の場合、会社勤めをしている時から、まず直感を活用した訓練からはじめてください。多くのビジネスパーソンの場合、利己心を考えない直感さえ思いつかない人が多いです。次に、その思いついた直感を、その場で記録してその後の成り行きを照らし合わせるチェックをします。
最初は、トンチンカンな直感が多いと思います。これを繰り返していくうちに、徐々に的を得た発想ができるようになって、次第に直感力のレベルも高まってくるはずです。このようにして鍛えた直感が、現実に起業したときには大いにビジネスに役立つことは確かです。
【一言】
会社勤めをしていたときは、直感型の経営者を馬鹿にしていました。実際、サラリーマン上がりの経営者には、上手くいかない経営者が多かったですから。コーディネーターの仕事をするようになった時、やり手の中堅企業経営者の人たちに話を聞かせてもらい、鋭い経営者の直感に驚かされることが多かったです。突然ですが、今年もふるさと北海道小樽の勝納川(かつないかわ)に鮭が戻っています。
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