これまでの陸の上での安全な生活から、少しでも油断をすると直ぐに溺れてしまう、水中で生き抜くようなイメージの気構えが必要です。そのためには、恥をかくことを厭わず、一心不乱に自分が思い描くビジネススタイルを実現させることができるかです。やはり、起業の世界に飛び込む勇気のない人には、難しいことです。
起業を考える人の中には、自分の名前が広く知られることを嫌ったり、自分の考え方に対して疑問を挿まれることを嫌う人がいます。商品やサービスを売ったり買ったりすることは、お互いの間に信頼がなければ成り立ちません。一度だけの取引なら誤魔化せますが、長い取引を願うなら名前を名乗らなくては、取引してもらえません。
起業をして、恥をかくことはけっして悪いことではありません。お客さんからのクレーム、資金繰りのための身内や知人からの借金、難題にぶつかって専門家から教えを受けたりと、とかく恥の原因には事欠きません。この恥を恥とは思わず、自分が成長するための試練と考えると、恥は爽快や快感に変わります。
このような経験を重ねているうちに、人間は失敗をすることが少なくなるから不思議です。社会人のなったばかりのころを思い出してください。ほとんどの人は、入社一年目のころ失敗の連続でした。そのころ失敗を避けたり、誤魔化した人よりも、正面から失敗に向かった人のほうが、後々しっかりしたビジネスパーソンに成長しています。
起業においても、同じことが言えます。恥をかくことを恐れず、積極的に知識や人脈を広げていきますと、それだけでビジネスチャンスは広がります。人間、やる気があって、自分を厳しい環境に晒すことができたら、起業もそんなに難しいことではありません。最後は、起業する当人の成長力と人間力とによって、成否が決まります。
【一言】
よく、起業サポートを行っている会社や、フランチャイズ本部の会社が、「誰にでも起業できます」って見出しの広告を出しています。これは本当です。誰にでも起業はできます。会社も作れます。ただ、利益を出して継続することは、誰にでもできることではありません。3年、5年と事業を継続するためには、能力が必要ですし、向上心も欠かせません。
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