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閲覧数順 2017年02月25日更新

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SAPの具体的な導入効果

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SAP

前回のSAPコラムでは、SAPとはどういったものであるかを紹介させて頂きました。

今回は、SAPを導入してどういったメリットがあるのか?という点について、「SAPというシステム自体がもたらすもの」と「SAPというシステム自体がもたらすものではないが、期待できる効果」という切り口で触れたいと思います。

SAPというシステム自体がもたらすもの

リアルタイムにデータが見えるようになり、情報が可視化する(いわゆる、見える化)
データを中央に集約しタイムラグなしに各データが統合されているという、SAPの面目躍如といったところでしょうか。
これにより、わざわざ部門や子会社にレポート提出の指示をしなくとも、リアルタイムで各部門あるいは会社のデータを照会することが可能となります。
導入メリットのうち、最もわかりやすい点です。

データが一貫して整合する
こちらも大きなポイントで、マスタやトランザクションデータを集約することは、すなわち社内システム数やインタフェース数が減少することを意味します。
複数のシステムが存在する場合、必ずその間で不整合は発生するもので、その原因調査とリカバリなどに要する時間は大きく減少することは大きなメリットです。
ただし、「過剰なアドオン(追加開発)やモディフィケーションをしない限りは」という前提がつきます。

豊富なデータ項目の活用によるBI(ビジネスインテリジェンス)への貢献
パッケージによっては伝票の項目が10や20しかないシステムもあり、さすがにこれでは企業データの分析には力不足です。 
それに対し、パッケージかスクラッチであるかを問わず、SAPは他のシステムよりも格段に保持できるデータ項目が多いため、それらを活用することで様々な切り口のデータを格納することができ、BIの観点でも有用です。
ビッグデータだ何だと言っても、結局データの分析なんてものは切り口の質と量がある程度なければ始まらず、少なくとも「たくさんの量を格納できる」ことが担保されていることは、重要なことなのです。

SAP社はBWやBOといったレポーティングシステムもリリースしており、それらはSAPと親和性が高い
レポーティングは昨今ビジネスインテリジェンスやビッグデータなどの言葉も用いられ、重要性が更に増している分野です。
これに関する機能が基幹システムであるSAPと密な連携を持つことは、高い付加価値であると言えます。
ただし、BWもBO(Business Objects)も価格の高さには定評がある、という側面もあります。

内部統制の強化や不正のトレースといったガバナンス面でも強い
SAPは主要なデータについては基本的には物理的削除ができないようになっており、また登録変更などの操作は全て記録されるため、ガバナンス面で強いところは特長の一つであり、 個人的にはかなり推したいポイントです。

SAPというシステム自体がもたらすものではないが、期待できる効果

導入プロジェクトが業務プロセスを見直すきっかけになる
SAPにはベストプラクティスと呼ばれる「業務の在るべき姿」が事前に定義されていますので、そういった意味ではSAPというシステム自体がもたらすものかもしれませんが、とにかくシステム導入をきっかけに自身の仕事を見直されることも多いかと思います。

SAPという高価なシステムを導入するわけですから、「大枚かけて導入するのだから、これを機に色々よくしていかなければ」という意識が働く部分も当然ありますが、これは決して悪いことではありません。

個別システムからERPシステムへの集約により、サーバ台数やサポート窓口を一本化できる
これはSAPがというよりもERPの性質ですが、システムの統合は、これまで分散していたシステムの一本化を意味します。

というと言い過ぎに聞こえるかもしれませんが、事実ERPは基幹システムの主役であるため、準主役クラスをそのままにしておいてはキャスティングがぼやけてしまいますし、ギャラの節約にもならないため、大抵は絞られることとなります。

それによって、各システムが動いていたサーバの台数も減るでしょうし、データセンターを使っているなら借りているラックの数も減らせますし、電気代も減るでしょう。
システムごとに存在していた担当者は人数を絞ることもできますし、空いた手で他のことにも対応できる余裕が生まれるでしょう。

その結果保守コストを低減できる可能性がある
上記を更に踏み込むとコストの話になり、各システムごとにいた運用担当者や保守ベンダーの数を絞ることができ、SAPだけを使うことになるため運用に係る工数の低減するため、運用コストの節約も期待することができます。

ただし、SAP業界の人件費は高いため、集約するシステムが多かったり、導入する会社数が多くなければ、コストメリットという観点でバリューを出すことは厳しいかもしれません。

システムを統一することにより手順や用語も統一され共通認識が持ちやすくなる
部門や関係会社ごとに異なるシステムを使っている場合、それぞれのシステム独自の用語や同じ言葉でも違う意味を持つ単語があるため、共通認識を持つことを阻害するケースもややあります。

これがひとつのシステムに集約されることによって、現場ごとの方言がなくなり、同じ単語が同じ意味を持つコミュニケーションを取ることができます。案外、これは重要です。

部門だけでなくグループ会社で機能や手順が共通するためトレーニングやドキュメンテーションに係る工数が少なくなる
上記と似たような意味を持ちますが、ここでは具体的にドキュメント作成や更新に係る手間が減る=その分のコストがなくなること、関係会社への出向や部署の異動があった際も新たにトレーニングを受ける必要がない=教育コストが低減されることを指しています。


さて、これまでメリットばかりに触れてきましたが、これらは多業務・多要件・多言語・多拠点というSAPの特性を生かした導入をした場合に言えることであり、逆に限られた業務領域・限られた利用者や利用部門・限られた会社数で使用している限りは、メリットや費用対効果が出づらいという所見です。

また、これはSAPに限ったことではありませんが、多くのインタフェースシステムを持つ会社において、SAP導入後もそれらを集約しない場合、インタフェース部分の改修に多大な費用が発生することは忘れてはなりません。

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