- 山本 俊樹
- インテグリティ株式会社
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
15,000円を目指す動きへ
日経平均株価は、3月17日に1万1726円の安値をつけ、一気に反転という状況ではないが、漸く最悪期を脱し、足固めをしているというのが4月の相場であった。
欧米金融機関への資本増強などが伝えられ、少しづつ落ち着きを取り戻し、4月の新年度入りということもあって、4月2日には日経平均は13,000円を回復した。その後の相場は、G7による為替への懸念表明から円高にも歯止めがかかったことや、米国金融機関の決算発表も予想外のものはなく無難に乗り切ったこと、などから、徐々に足場をかため、21日には13,500円を回復し、さらに月末にかけては14,000円を回復する場面も見られた。
日本経済は景気動向指数が悪化、先行き不透明感が強いだけに、一気に昨年の高値に向かっていくということはできないものの、ここ半年の混乱期は脱したとも見られる。当面は、昨年高値と2月の安値の半値戻しである15,024円と、15,000を目指す動きになると予想する。サブプライム問題からの脱却がどの程度すすむのか、日米欧の経済動向からは暫く目が放せないが、それ以外のマーケットの波乱要因として、最近のコモディティ市場の異変にも注意したい。
コモディティ・マーケットに異変が・・・!
原油先物WTI価格の高騰の勢いは衰えず、125ドルをも突破してきている。もはや「投機」状態であるといっていいだろう。しかし、同様に高騰を続けてきた他の先物市場に大きな変化が起こっている。
小麦先物は2月の高値1334⇒5月765と▲42.5%、大豆先物は3月1571⇒5月1106の▲29.5%。
また、金先物も3月1トロイオンス1033.9ドル⇒5月848.5ドルと▲17.9%の大幅な下落を記録している。これは、最近の先物投機への規制として、ヘッジファンドへの規制強化ということがささやかれていることから、ヘッジファンドがこれらコモディティへの投資比率を引き下げているといわれている。そうしたことから、高騰を続ける原油価格も150ドル以上への更なる上昇もあるが、80ドル程度への急落もありえると考える。しばらくは、コモディティ市場の動向から目が離せないだろう。