労働者派遣法の平成24年改正、その5 - リストラ・不当解雇 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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東京都
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対象:労働問題・仕事の法律

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
田中 圭吾
(行政書士)

閲覧数順 2016年12月05日更新

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労働者派遣法の平成24年改正、その5

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【日雇派遣の原則禁止について】

 

○ 労働者派遣法の改正により、平成24年10月1日より日雇派遣が原則禁止になる。

 平成24年10月1日以降も引き続き日雇派遣で働くことのできる場合とは

 

・日雇いという働き方は全面的に禁止されるわけではない。改正労働者派遣法で原則禁止とされたのは、あくまでも日雇派遣であり、直接雇用による日雇就労は禁止されていない。

 

(問)雇用期間が31日以上の労働契約を締結しているが、その期間中、労働者を複数の会社に派遣することは問題ないのか。

(答)雇用期間が31日以上あれば、日雇派遣には該当しない。例えば、雇用期間が31日以上の労働契約を締結し、A社へ2週間、B社へ1週間、C社へ2週間派遣することは差し支えない。

○ 短期の派遣(=日雇派遣)とは労働契約の期間が30日以内の場合を指す。

日雇派遣であるかどうかの判断の例は以下である。

・労働契約の期間が1日~30日の場合 → 日雇派遣にあたる

・労働契約の期間が31日の場合 → 日雇派遣にあたらない

 労働契約の期間が31日以上の場合で、複数の短期の仕事を組み合わせて行う場合 → 日雇派遣にあたらない

・労働契約の期間が14日間で、元々1年間の労働契約を結んでいたが、業務上の都合で延長の必要性があり、追加で新たに結ぶ場合 → 14日間の新たな契約は日雇派遣にあたる

・例えば、雇用期間が31日以上の労働契約を締結しているにもかかわらず、就労日数が1日しかない、あるいは契約期間中の初日と最終日しか就労日数がないといった場合は、明らかに「社会通念上妥当」と言えない。

 

(問)雇用期間が2ヶ月の労働契約終了後、残務処理や引継等のため、新たに雇用期間が30日以内の労働契約を結ぶことは可能か。

(答)上記事例の場合のように、雇用期間が30日以内であれば、日雇派遣の原則禁止に抵触する。

 

(問)改正労働者派遣法の施行前に締結した労働者派遣契約に基づく労働者派遣についても、日雇派遣の原則禁止は適用されるのか。

(答)日雇派遣の原則禁止の対象となるのは、改正労働者派遣法の施行日以降に締結される労働者派遣契約からである。

 

・雇用期間が3ヶ月の労働契約を締結し労働者派遣を行っていたが、派遣労働者本人からの自発的申出により離職となり、結果的に雇用期間が30日以内となった場合には、日雇派遣の原則禁止に抵触しないものと判断される。

 

・働き始めるときに、派遣会社にて、年齢を確認できるもの、学生証、収入を確認できる書類の提示などが必要になる。

・以前に日雇派遣の原則禁止の例外となる場合の要件を満たしていることを確認したことがある労働者を再度日雇派遣労働者として派遣する場合であっても、再派遣の際に、例外要件を満たしているかどうかについて、改めて、労働契約ごとに確認することが基本である。

 ただし、例えば、過去に「60歳以上」に該当することを確認している場合であれば、再度の確認は必ずしも要しない取扱いでも差し支えない。

 また、別の例としては、例えば、数週間前に「昼間学生」に該当することを確認している場合には、当該労働者が退学等により「昼間学生」の要件を満たさなくなったことが明らかである場合を除き、必ずしも再度の確認を要しない取扱いでも差し支えないが、年度替わりの時期等の場合には再度の確認が必要である。

 

・日雇派遣の原則禁止の例外として認められる「副業(生業収入が500万円以上ある場合に限る。)」とは、当該労働者の主たる業務の収入が500万円以上という理解でよいか。例えば、三つの業務を掛け持ちしており、それぞれの業務の収入が400万円、80万円、20万円である場合、これらを合算すると500万円になるが、これは「生業収入が500万円以上」という要件を満たすものではない。

 

・例えば、生計を一にする世帯の中に3名(A・B・C)の稼得者がおり、世帯収入に占めるAの収入割合が40%、Bの収入割合が30%、Cの収入割合が30%となっている場合、3名全員が「主たる生計者でない者」に該当すると判断してよい。

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