- 荒川 雄一
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
- 東京都
- 投資アドバイザー
-
03-5803-2500
対象:お金と資産の運用
今回は、積立投資(ドルコスト平均法)を検証してみたいと思います。
私が面談時に、お客様にお話しすることは、
「どんなに投資の“コンセプト”や“投資哲学”が素晴らしいものであっても、
結果が伴わなければ、投資家の“目的”は達成できません。
従って、必ず検証を行ってください」
ということです。
「検証無くして、投資は無い」(どっかで聞いたような・・・)
といっても、過言ではないと思います。
さて、本題に戻って、今回は昨年お伝えした「ドルコスト平均法」を
用いた積立型投資の昨年度の“検証”を行ってみたいと思います。
まず、ドルコスト平均法による投資のメリットをまとめてみると、
1.価格の“ブレ”を平準化できる
2.ボラティリティ(変動幅)の高いファンドも組み込むことが出来る
3.少額で複数のファンドを購入することが出来る
4.常にマーケットに“へばり”付いていなくて良い
5.価格が下がった時でも「安心して寝れるzzz」
などが考えられます。
この辺りのお話の再確認は、是非第93回のバックナンバーをご覧になってください。
グラフも見ることができ、積立投資のメリットがご理解できると思います。
http://archive.mag2.com/0000121186/20070406222000000.html?start=20
では、昨年の4月にご紹介した積立投資の結果はどうなったのでしょうか!?
私がこの時に決めた選択基準は、
1.エマージングマーケット(新興国・地域)中心
2.エクイティ(株式)ファンドが80%
3.単一国だけでなく、地域分散(グローバル)しているエクイティファンドの採用
4.相関性を考慮し、債券とREITも一部採用
といった4点でした。
エマージングとはいっても、あまり将来性が高くなかったり、
マーケットのサイズがあまり大きくないものは、はずしました。
さて、具体的に選んだのは、
まず、エマージング系の株式ファンドからは、インド、ラテンアメリカ、
東欧、中国・香港、インドネシア。
それに、アジア太平洋地域のエクイティ、グローバルグロースエクイティ(世界成長株)、
グローバルストラテジックエクイティ(世界戦略株)。
そして、エマージングマーケットボンド(新興国債券ファンド)、
英国商業施設REITという10本のファンドでした。
で、昨年の4月20日時点で、その前1年間の各ファンドのリターンは
次のようなものでした。
グローバルグロースエクイティ 22.7%
インド 23.8%
ラテンアメリカ 25.8%
東欧 25.2%
アジア太平洋エクイティ 41.6%
中国・香港 74.2%
インドネシア 38.1%
グローバルストラテジックエクイティ 17.6%
エマージングマーケットボンド 18.3%
英国商業施設REIT 26.8%
わかりやすいように、上記の10本のファンドに、各10%づつ投資を行ったと仮定して、
平均リターンを計算すると、何と“31.4%”となっていました。
では、昨年から今年にかけてのリターンは、一体どうなったのでしょうか?
グローバルグロースエクイティ -15.4%
インド 24.1%
ラテンアメリカ 23.6%
東欧 11.9%
アジア太平洋エクイティ 7.2%
中国・香港 24.3%
インドネシア 7.2%
グローバルストラテジックエクイティ -10.6%
エマージングマーケットボンド 2.6%
英国商業施設REIT -9.7%
同じく、上記の10本のファンドに、各10%づつ投資を行ったと仮定して、
平均リターンを計算すると、
“3.37%”
でした。
結果からみると、昨年大揺れに揺れた株式市場ですが、年初は高騰し
、秋口から下げに転じたエマージング系(新興国・地域)のファンドは、
インド24.1%、ラテンアメリカ23.6%、東欧11.9%、中国・香港24.3%と、
年間ではプラスとなっています。
反面、世界株安を受けて、グローバル(世界)の成長株や戦略株ファンドは、
-15.4%、-10.6%とそれぞれ下げています。
また、アメリカのサブプライム問題の影響を受けて、英国の不動産ファンドも
-9.7%となっています。
さて、この結果をみて、皆さんはどのように感じられたでしょうか?
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
結果から客観的にわかることは、
1.グローバル株式よりも、エマージング株式の方が成長性が高い分プラスに運用された
2.分散投資を行ったことで、サブプライム問題に揺れた2007年度においても
プラスで運用できた
ということが言えると思います。
では、下落したグローバル株式や不動産ファンドに投資をすべきではなかったので
しょうか!?
相場を張った一時投資(1回のタイミングでの投資)であれば、確かにそうだったかも
しれません。
しかし、積立投資の場合は、必ずしもそうとは言えません。
私の場合、少なくとも、最低10年以上の積立期間を想定しているので、
その間に基準価格は大きく乱高下をして当然です。
逆にいえば、下落している局面は、積立投資にとっては、“取得単価を引き下げる”
絶好の期間と言えます。
実際に、私は国内の投資において、日経平均が7500円になっても積立投資を
継続した“お陰”で、日本株投信で行っていた積立投資は、すべてプラスで
運用することができました。
つまり積立投資は、
「価格の変動をうまく利用して、投資を行うことができる」
ということなのです。
この辺りが、積立投資の“最大のメリット(特徴)”ということができるでしょう。
運用期間(積立期間)に余裕が持てる方でさえあれば、投資の初心者の方でも、
比較的「安心」して運用をすることができる投資法です。
あとは、投資期間である10年後、15年後を見据えて、今よりも経済発展して
いるような国や産業などに投資を行うことが重要なポイントです。
そのような意味においては、前述した「エマージング国(新興国・地域)」などは
面白い選択肢ではないかと思います。
さて、上記の「積立型投資」の考え方が理解でき、また賛同できる方は、
一度検討してみてはいかがでしょうか!?
特に、積立型投資は、「いつからでも」始めることができます(タイミングは
ほとんど関係有りません)。
積立投資についてご興味がある方は、こちらから「海外ファンド積立投資」の
タイトル名でお問い合わせくださいね
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このコラムの執筆専門家
- 荒川 雄一
- (東京都 / 投資アドバイザー)
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