- 中山おさひろ
- 東京都
- 起業コンサルタント
対象:会社設立
戦争は、政治の失敗により一国が逃げ場を失ったとき、最後の一点突破の手段として軍人や政府が推し進めます。一度好戦的モードに巻き込まれますと、止めるに止められなくなるのが戦争です。軍部ばかりでなく国民も、一時的な軍事需要で発生する好景気に浮かれ、歓迎モードになるからです。
企業にとって戦争が怖いのは、一旦戦争状態に入りますと、通常のビジネスができなくなることです。太平洋戦争のときも政府は総力戦遂行のため、国家のすべての人的・物的資源を政府が統制運用できる、国家総動員法を制定しました。こうなりますと、ビジネスのための従業員も資材も国に徴用されます。
「あの戦争さえなければ、自分の会社で楽しく仕事ができたのに」と言う元経営者は大勢いました。それまで積み上げてきた自分のビジネスを、戦火によってほとんど失くしてしまいました。しかも、経営者自身が兵隊として戦争に徴用され、命からがら終戦を迎えた人も少なくありません。
今日、わが国は戦争に巻き込まれる危機は高まっています。アベノミクスにより一時的に景気はよくなったように思われます。しかし背景には、1千兆円を超える国の借金があります。何かの拍子で国債売りが始まりますと、金利が上昇して政府が財政をコントロールできない事態になります。
過去の歴史において、戦争が起こる原因はたわいないものです。小さな武力衝突がきっかけにとなって、大きな戦争は発生します。しかも、庶民のわたしたちと違い、戦争の怖さより武勇ばかりを聞いて育ったような今の首相です。先の戦争では、兵士230万人、一般市民80万人が殺されたことは忘れないで欲しいものです。
【一言】
日本人は、欧米人と違って個人主義が確立されていません。そのため、個人個人の意見だったものが同調していくうちに、次第に集団の総意となる集団同調を生む傾向があります。これに従わない人を淘汰する村八分のようなこともあります。幼いころから、周りの大人に戦争の怖さを聞いて育ったわたしたちの世代が、戦争に関しては発言することが大事と思います。現役世代は、面と主張するのは憚れる空気が今の社会にはありますから。
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