アニメーターになるために必要なこと。

こうしたタイトルで書き出しましたが、将来アニメーターを目指す方々へ

目からウロコのアドバイスがあるという訳ではありません。

私自身、アニメ制作会社の現場を経験している訳ではありませんので、

決して偉そうなことを言うつもりもありません。

それでも、最近アニメ制作を通じて感じることがあります。

それは、アニメーターを志望される方と話をしていると、ある特定の作品が

好きなことを理由にされている方が結構多いということです。

その職業を夢見るきっかけとして、何かのアニメに影響されることは大いに

あるとは思います。また自分の得意な画風というのがあるということも

分かります。しかし正直なところ、アニメーターになっても自分の好きな

絵柄ばかり描けるわけではありません。

それは皆さん頭では充分理解されていると思いますが、日々の業務の中で

何かにつまずくと、「この絵柄は自分は得意ではない」とか「やりたいことではない」

という不満の要因にもなる部分です。

また追い打ちをかけるように、報酬もまだまだ厳しいものがあります。

まさしくジャブを打たれ続けているような感覚です。

そうなると、長くは続きません。

これはアニメーターに限ったことではありません。

スポンサーから依頼されてつくる作品には制約等はつきもの。

自分の思い通りにできることはほとんどないと思っていいでしょう。

仮にそのようなことが可能となるには、誰もが認めるような個人になることです。

逃げ出したり、言い訳を考えるようでは、自分自身の成長を妨げてしまいます。

どんな人にも、その人にしかできない才能が１つはあるものです。

その才能を将来開花させるためにも、将来アニメーターを目指す方は、

特定のアニメにこだわりを見せること以上に、ぜひアニメーションという

表現方法を好きになってください。

そして何れは、アニメ大国日本を支えるクリエイターとして、世界に羽ばたいて

いくことを願ってやみません。

〜　コミックデザイナー・眞鍋アキヒロ　〜

　※写真は本文とは直接関係ありません。

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