別れたわけではないが政府とのロマンスは終わった。 - 資産運用・管理 - 専門家プロファイル

前田 紳詞
代表取締役
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2024年10月06日更新

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別れたわけではないが政府とのロマンスは終わった。

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ファイナンシャルプランナーが教えるシリーズ 役に立つ”偉人達のお言葉”
 ”マネジメント”の考え方を編み出し、世界中の経営者・政治家に影響を与えたP・F・ドラッカーのお言葉です。

別れたわけではないが政府とのロマンスは終わった。

 P・F・ドラッカー著「断絶の時代」(ダイヤモンド社)より

 20世紀に入ってから政府の役割は大きくなりました。それ以前は、政府は王政維持や国防・警察とかの治安関係をする仕事が中心でした。それが、民主主義国家が誕生し政府が社会福祉や公共事業、教育など幅広い分野で人々の世話をすることが仕事の中心になりました。そこには年金とかの老後の生活をお世話する仕事もあります。多くの人が、このおかげで生活が安定し豊かになりました。

 これが1970年代末ごろからうまくいかなくなりました。政府の規模が大きくなりすぎて無駄な仕事が増えたり、逆に新しい仕事が生まれなくなったのです。ドラッカーはこの状況の原因を探り、”政府の民営化”を訴えたのがこの「断絶の時代」です。

 80年代、英国のサッチャー政権はこの考えを政策に採用、民営化を実施して成功しました。その後、米国のレーガン政権も民営化を実施し成功しています。全てが国営だった社会主義国家も崩壊し、日本でも郵政民営化が実施されました。

 日本では”少子高齢化”のため公的年金や医療制度が厳しくなってきています。日本人の多くはいまだ、政府に任せていれば何でも全てしてもらえるという幻想からなかなか抜け出せません。

 21世紀はそこから抜け出し、政府に頼りながらも自分の頭で考えて自立していく必要があります。貯蓄だけでなく資産運用について考えることもその一つです。

 ドラッカーはこうも述べています。
長く続いたロマンスも今や長引かせるのはよくないと知りつつも、やめるにやめられない疲れた中年の愛のごときものになっている


 皆さんも過去の素晴らしい思い出に浸り続けるのはやめて、”新しい現実”を受け入れ前向きに考える必要があります。

                        by ドラッカー学会 学会員 前田紳詞