- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
建物の値段・・5
もう一つの見積もりを安くする方法。
これはみなさんでも簡単に出来る方法です。
それは・・
見積もり前に材料や機器などをこれにしますと決めてしまわないこと・・
見積もりに自由度を与えることです。
建材や設備機器という物は今ではどこの会社でも同じような物をいろいろ出しています。
それを、設計中から雑誌で見たこれにとか、ショールームで気に入ったあれにしてくださいと決めてしまうと見積価格は間違いなくはねあがります。
実は工務店さんは材料や機器を代理店や業者から納入しています。
見積もりの際にはそういった代理店さんなどから納入価格などを聞いて単価を決めています。
そんな代理店さんが、たとえば住設機器なら・・
TOTOさんの代理店なのか・・
LIXILさんの代理店なのか・・
パナソニックさんの代理店なのか・・
TOTOさんの代理店ならTOTO製品は安く納入しますが・・
LIXILさんの代理店ならTOTO製品やパナソニック製品は高いのです。
それをTOTOさんのショールームで見てきたこのキッチンにしてください!
と決めてしまっていると違う代理店さんになった場合には高価な買い物となってしまいます。
なので・・
見積もり段階では出来るだけ材料や機器をこれにとは決めずにいたほうが見積価格は安くなります。
機能などだけ決めておいてメーカーなどは工務店さんに決めさせるのです。
間違えないでください・・
物や機能やデザインを決めさせるのではありません、材料メーカーや機器メーカーを工務店さんに自由に決めさせるのです。
値段が決まってからキッチンはどこがよろしいですか?と何社かカタログを持ってきて聞いてきます。
その時にその中から自分の希望の物を選べば・・
最も安い買い物が出来ます。
なければ、ないと言えばいい。
向こうさんは機能やデザインと価格のあう物を必死に探してきます。
あんまりこういう話はしたくはないのですが・・
我々建築家などが見積もり発注する際はもう一段階上のテクニックを使います。
これがいいという材料があればメーカー指定などは全部はずしておいてその機能やデザインを明確に設計図に指示しておいたりします。
そうすればメーカー自体は見積もりの際に工務店が自由に選んでくることが出来ます。
あるいは、見積もりではこの物というメーカーや材料を指定しておいて、見積もり後のVEの際などにそのメーカー指定をはずして値段を下げさせたりもします。
TOTO指定だったけど同機能のLIXILでもいいよ、と言ってやる・・
元の材料や同じ物を作っているメーカーをいろいろと知っていなければ出来ませんのでちょっと高等テクニックですが・・
ただ、もちろんお客さんの同意が合ってのことで・・
お客さんにこのキッチン以外は嫌ですと言われてしまえばどうにもならないのです。
ま・・
得てしてそういう方が多いのですが・・
それと・・
工事に入ってから工務店さんがここかここのキッチンはどうですか?と聞いてきても・・
どうしてもあのキッチンにしてとなってしまえば結局追加料金で同じことなのですが。
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