「シニアビジネス花盛り」って本当? - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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「シニアビジネス花盛り」って本当?

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 6月22日朝日新聞朝刊には、「シニアビジネス花盛り」という記事が載っていました。紹介されているのは、全国に結婚相談所を展開している会社が、数年前から営業をシニア中心に絞ってしている話。カラオケ機器の販売会社が、肩こりや腰痛予防などのソフト付きカラオケの販売している話。

 会員制リゾートホテルは、金融資産1億円以上の高齢者を対象に、老化防止サプリメントやしわやたるみを改善するエステ店の展開をしている3件です。花盛りと見出しをつけるほど、華々しいビジネスでもなく、結婚相談所に至っては、昨年の60歳以上のお客さんは187人だけ。

 わたしの実感では、シニアビジネス全体にいえることですが、経営者が期待するほど、年々人口増加しているシニア層のお客さんは増えていません。シニア層の人たちの消費は決して少なくないです。一般的な消費の中に埋没していて、特段シニアビジネスと銘打ったジャンルに入ることを、嫌っている空気があります。

 そのため、シニア向けビジネスで起業をして、予想外のお客さん不足に苦労している経営者は少なくありません。わたしは、シニアと言う名称よりも、中高年向けビジネスで十分と思っています。下手にシニアを謳うことによって、お客さんを遠ざけている現象がみられます。

 中高年の誰もがシニアを嫌っているわけはありません。シニアの名称を嫌うのは、元気で、活動的で、購買力の旺盛な人たちです。現在、老人とは、大半が病気を抱えるお年寄りのことです。20、30年前には多くの年寄りを集めた地域の老人クラブは、会員が年々減少して自然消滅しそうな気配です。

 マスコミ報道は、ビジネスにはたいへん役立ちますが、往々にして現実を過大に報道することがあります。また、世間でよくいう常識は、時代と共に変化します。高齢化社会の到来によって、シニア向けビジネスが拡大するといった常識は、商品やサービスによって厳しい選択に遭いますから、あまり信じないほうがよさそうです。

【一言】
 このところ、起業以前から相談に乗っている経営者の人たちから、お店が新聞に掲載されたとか、2店目がオープンしたとか、3年の準備を経てやっと開業したとか、嬉しい知らせが相次いでいます。何故か、よい知らせは続くことが多いようです。いつもこの文章を読んで、起業準備を進めているみなさん、スピードアップして頑張ってください。

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