起業における暴走は、ビジネス寿命を短くするだけ - 独立開業全般 - 専門家プロファイル

中山おさひろ
東京都
起業コンサルタント

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対象:独立開業

尾崎 友俐
尾崎 友俐
(経営コンサルタント)

閲覧数順 2024年04月19日更新

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起業における暴走は、ビジネス寿命を短くするだけ

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 わたしの通うフィットネスに、頚椎のすべり症で手術を受けた40代男性が来ています。首の頚椎に激しい痛みが起こり、遂には首が動かなくなる病気です。神経を通じて、足や手に痺れが起こることもあります。男性は、首の前面を15センチほど切り、そこの軟骨を削って首に移植して固定化したと言ってました。

 失敗する可能性も高い危険な手術で、術後2カ月でフィットネスにリハビリできています。わたしも腰椎椎間板ヘルニアの手術をして、術後の不安な心理はよく判りますので、ストレッチをしながらよく話しをします。そして、激しいストレッチよりは、軽くウォーキングを勧めていました。

 男性は、年齢的な焦りもあり、どうしても衰える筋肉を鍛えようと無理をします。そして、先週後半からはぴったりとフィットネスに来なくなりました。激しい運動をして、頚椎が再びずれないことを願っています。弱っているとき人間の身体はあっけないほど弱く、しっかり肉が癒着していないと直ぐにずれます。

 同じような思いを、起業相談においても感じることがあります。一番多いのは、生活資金を準備しないで起業するケースです。初めて起業する人の中には、開業すると短期間で収益があると思い込んでいる人がいます。そのような、心細いお金を当てにして起業するようでは100%失敗します。

 起業においては、最低6カ月間は収入がゼロでも、生活していける資金が必要です。例え現金収入が見込める日銭商売でも、運転資金も必要ですし、どこで資金がショートするか判りませんから、事前に用意しておくことです。このような話を事前にしても、暴走族のように向こう見ずに突っ走る人はいます。

 事前マーケティングの実施を何度言っても、無視していきなり起業する人もいます。扱う商品やサービスを、事前に多くの人に試してもらい、反響を確かめた上で起業するのは、現代においては常識です。気持ちが焦っているのは、起業の基本を抜きにして自分流で開業する人です。

 昨日も書いたように、起業では人の話を聞ける素直な人が成功すると言われます。やはり、自分が思い込んだことだけに拘っていては、起業には落とし穴ばかりです。ただ、誰の話でも聞けばよいわけでもなく、しっかり人を見れる人でないといけません。コンサルタントやアドバイザーと言えども、信頼できる人とできない人はいます。

【一言】
 起業に当たって、「人格を研ぎ澄ますこと」ですと言ったのは、京セラ創業者の稲盛和夫さんです。人の言葉を一言も聞き漏らさず、場の空気や人の表情を見逃さないこと。起業においては、あらゆる方角から問題が起こります。それに対処するためには、やはり「人格を研ぎ澄ますこと」が必要です。

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