あるコラムを読んでいて、外国の方が通勤時間帯の駅の通路をたくさんの通勤途中の人が歩いている様子を見て、その人たちがみんな同じ姿に見えてしまい、ギョッとしたそうです。
似たスーツに同じようなカバンを持って、毎日決まった電車に乗り、決まった時間に出社するような、毎日あまり変化がない規則的な生活を続けているということ自体を悪いと言うつもりはないが、そんなルーチンのような生活環境の中からは、ワクワクするような新しいアイデアは生まれないだろうし、新たなイノベーションが起こりづらいだろうということでした。
私もそうですが、ふと気がつくと、いつもと同じようなことだけをして、それで満足している自分がいます。規則正しく継続していることが大事で、それをしていることだけを良しとしているところがあります。無駄をなくすとか効率などを考えると、やはり自然とそうなってしまいます。
ただ、規則正しく継続することも大事ですが、その意識ばかりではいつの間にか行動がルーチン化してしまいます。そして同じことの繰り返しばかりでは、新しい発想は確かに生まれづらいと思います。
日本の会社では、「なかなか新しいアイデアが生まれてこない」という悩みがあるといわれます。
「規則正しく」「継続する」「積み重ねる」ことは大事にする一方で、毎日の行動に変化をつけ、知らないこと、新しいこと、いつもと違うことにも意識的に取り組む必要があると感じます。
会社勤めの方々にとってはなかなか難しいかもしれませんが、無駄も非効率もいつもの生活と違うことも、新しいアイデアを生み出すためには重要なことではないかと思います。
私も少しは、不規則、非継続を意識してみようと思います。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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