■期待先行がもたらすバブルの臭い
このところのマンション市況。
例えば、今年の4月に首都圏で販売されたマンション。
不動産経済研究所によると、
いわゆる「即日完売」は14物件、550戸ほど。
戸当たりの価格は4,782万円。
この数値。
見るだけでも勢いを感じる。
このところの晩婚化で人口減少になる分、世帯数は増える傾向。
こうした世代は団塊ジュニア世代だ。
こうした世代が「ひょっとしたら二度と買えない」という思いが強い。
最近のマンションの購入者には将来の売却が視野にある。
そのため、その資産価値があるかを見極めている。
賃貸に出したらいくら稼げるか?
利便性がいいか、悪いか?
最寄駅からの距離は?
挙げればきりがない。
こうした文言は昔、盛んに言われた。
「将来、絶対高くなるから買いだ」というフレーズが聞こえる。
そうした買い方で大勢の人が買いに走る。
無理にローンを組んでも買う。
銀行も貸す。
不動産バブルはこういう流れで起きた。
■住宅購入の目的は投資?
居住用の住宅の本来の購入目的は、いったい何なのだろうか?
確かに利便性や賃料や駅近に越したことない。
だが、住宅購入の理由は家族のため。
安住の地に家族が暮らすのが本来の目的ではないか?
注文住宅の営業をしているとよくわかる。
施主は家族のための家を求める。
子どもの部屋、キッチンの使いやすさ、リビングのくつろぎなど、
家族との暮らしをよりよくすることが重要だった。
マンションとて住まいには変わりはない。
しかしながら、いつしか投機的な要素が多分にある。
将来も値下がりしない物件だから無理してでも買う。
夫婦で高額なローンを組んでも買う。
どうもこうした傾向が強い。
その買うマンションは家族にとっていいかどうか?
子どもさんがいれば、子育てにいい自然環境が整った場所か?
そうしたことを本当に考えているのだろうか?
将来のメリットばかり追うと、デメリットも多い。
例えば、タワーマンション。
高層になればなるほど外出しづらい。
そのため、家に引きこもってしまう。
そうなると、コミュニケーションも取りづらくなる。
そんな問題が住んでから気づく。
居住用の住まいは戸建てでもマンションでも同じ。
本来の目的を見失うような住宅の買い方はしない方がいいだろう。
株式や金利は不安定な動きを見せる。
期待先行で不動産を買いに走るのは要注意だ。
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このコラムの執筆専門家
- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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