- 中西 真人
- 株式会社M&R Consulting 代表取締役
- 東京都
- 研修講師
対象:ビジネススキル
- 吉武 利恵
- (人の印象の専門家)
- 牛山 恭範
- (ビジネススキル講師)
前回コラムの続編です。顧客を主役に置き換える営業について、研修で解説しているステップに沿って説明します。この研修では3つのBとCをキーワードにしています。3つのBとは「Barrier」「Background」「Blind needs」で、3つのCは「Cooperation」「Contribution」「Confidence」を表します。
この順番に沿って説明しましょう。まず「「Barrier」は、バリア(障壁)、心のバリアのことです。初めて人に会うとき、それがどのような出会いであっても、いきなり相手に心を許すことはないと思います。最初はお互いに、程度の差こそあれ、予防線を張りつつ情報のやり取りや意見や心情の交換を始めるのではないでしょうか。
営業の場面では、一般に”商談”という形で初対面を迎えます。場合によっては”接客”と言い換えることも可能でしょう。
そこで、商談の初めに本題に入るのではなく、最初は心のバリアを取ることから始めます。この心のバリアは相手にだけあるのではありません。自分にもある心のバリアを取り除くことも大切です。自分から心のバリアを取っていきましょう。
自己紹介はそのためにもっとも簡単で効果的な方法です。名前の紹介、仕事上の役割の紹介に加えて、今までのキャリアや出身地や趣味や信条に至るプロフィールを紹介しましょう。
それによって「営業」「売上獲得」「成功」といったプレッシャーから自分を解放することができます。人しての自分を知ってもらうことができれば、相手も人として見てくれます。そうなればお客様にとっても「売り込みに来た人」「断りにくい人」「売りつけられるのではないか」というバリアを外しやすくなるものです。お客様の心が開いて「この人の話を聞いてみよう」と思われなければ、商品説明などそらぞらしく聞こえるだけです。
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