ある時自分の会社に、見るからにその筋かと言う人がクレームで怒鳴り込んできたそうです。どう応対して良いかわからず、恐怖心も手伝ってただオロオロしていたところ、その当時の上司が「君は良いから」と一言残して相手を別室へ連れて行き、小一時間後にクレーム相手は何も無かったように帰って行ったそうです。
先輩:「大丈夫でしたか?」
上司:「いやあ大した事じゃないよ(笑)」
その時先輩はこの上司を、心の底から単純に「すごいな」と思って尊敬したそうです。
この尊敬の中には色々な要素が含まれています。怖さに立ち向かう勇気と責任感、怖さを感じないだけの経験と自信、相手を納得させた対応方法など、そこには人間性、経験、テクニックなど、すべてバランスよく発揮されていることに気付きます。
人から認めてもらうには、色々な要素をバランスよく高める必要があることを感じるとともに、自分にとっては当たり前でも、他人にとっては案外すごいと思われることもあるのかな、とも感じました。
自分の出来る範囲の小さなことでも、きちんと対処し、伝えていくことで“尊敬される上司”になっていけるのかもしれない、などと思っています。
このコラムの執筆専門家

- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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