もう1つの大きなトレンド”フラット化社会” - 資産運用・管理 - 専門家プロファイル

前田 紳詞
代表取締役
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月19日更新

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もう1つの大きなトレンド”フラット化社会”

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ファイナンシャルプランナーが教えるシリーズ ネクスト・ソサエティーの到来
ピュリッツアー賞を3度受賞したジャーナリスト トーマス・フリードマンが世界中を取材して書いた本”フラット化する世界”(日本経済新聞社出版)でも述べられていますが、”グローバル化”と”フラット化”が世界で進行してます。

この本を2006年元旦に読んで、そこから海外調査の旅が再開されました。

ここ2年間このことを念頭に置きながら身の回りの出来事や社会現象を見ていると、いろんな事が起きていることが分かります。

”フラット化”とは世の中で物事が進むときに段階を経る必要がなくなったということです。

例えば、私は以前、スウェーデンの多国籍企業で働いていました。全世界50カ国で従業員が4万人ぐらい働いていました。かつての組織構造であれば何か、議論や承認を得るにもいくつかのサインをもらって決まると言うシステムでしたが、”ロータスノーツ”という電子会議システムが導入されてから海外の上の人間とも直接のやりとりに変わりました。日本では課長・部長・社長といった階層は存在していましたが、中抜きで物事が進みます。

そのため全てがスピーディーに進んでいきます。

このように会社の構造は、電子メールのおかげで経営トップと一般社員が対話できるようなフラット構造に変わってきています。

最近ではこういったことがありました。
私は、世界的なコンサルタントで”マネジメントの父”といわれていたP・F・ドラッカーを探求する”ドラッカー学会に所属しています。この勉強会を名古屋で月1回開催しています。

現在、有名な経営コンサルタントでドラッカーから最後に自分についての本を書くようにお願いされたエリザベス・イーダス・ハイム著「P・F・ドラッカー 理想企業を求めて」を参考にして勉強会を進めています。

この勉強会をスタートしてすぐに会ったことのないご本人からメールが直接きました。
学会のホームページを見て励ましとアドバイスをいただきました。

アメリカでもビジネス書分野でベストセラーになった著者ご本人から直接メールが来ること自体も世界が”フラット化”してきている例でしょう。

今、私はタイの病院とやりとりしています。

日本では医療費の削減と高齢化による患者増大に対応するため大手病院とかでは紹介状や予約なしでは治療を受けられにくくなっています。明らかに段階を経ないと物事が進まなくなってきています。

今年の1月タイ・バンコクを訪問して分かったのは、タイでは外国からの患者も積極的に受け入れ、しかもいくつかの病院がタイの証券取引市場に上場しています。

しかも医療技術は最先端で料金も格安です。

今回、私のお客様が現地の病院を見てみたいとのことで、2つの病院にメールを入れました。翌日には両方の病院から日本語で回答をいただきました。いつでも見学可能ということでした。



世界では”グローバル化”と”フラット化”がますます進行しています。

これを避けている企業や国は衰退する可能性があります。これを実現するには”規制改革”や”組織構造”の見直しが重要です。

投資を考える上ではこういったトレンドを知っておく必要があります。