有名私立大医学部では、真剣に入学試験の上位10人程度を外すことも検討されたようです。多分、こんな生徒が医者になったときに、自分が患者として診断を受ける側にならないか、心配している人がいると思います。はた迷惑なことですが、現代の教育システムではこのような受験だけに特化した生徒を多く生んでいます。
スポーツの世界においても、似たようなことが起こっています。現代の子どもの体力は、20、30年前に比べて格段に落ちています。全国体力測定などでも、この傾向ははっきりしています。ところが、中学男子100Mの記録は、80年度に11.0秒を切る生徒は一人もいなかったのに、12年度には10人も10秒台で走っています。
ランニングのための用具やトレーニング方法が格段に進化しています。また、指導方法が飛躍的に進歩したため、以前に比べて低下している体力を頭脳でカバーしています。医学部を受験する学生にしろ、100Mを100秒台で走る中学生にしろ、一つの目的に特化して能力を集中させることで、これまでの人にはできないことができるようになっています。
これは、起業に関してもおなじような傾向があるはずです。以前の起業と比べIT技術を活用することで、手軽に多くの人が起業できるようになりました。起業のための準備方法も、色々考えられています。よく、優秀な学校を出ないと起業はできないのではと思っている人がいます。ビジネス現場での能力は、学校で教えられないものが一杯あります。
よく、起業するために勉強とか努力という人がいます。わたしは、起業に向けてのめり込むことが大事と思います。起業を実現するために発生する諸問題を、考えて考えて考え抜くことで解決することです。まだ、会社勤めをしているときですから、周りの人に少しは迷惑をかけるかも知れません。それでも、全力を傾けることです。
【一言】
過去の起業においては、記憶力とか発想力がとても重視されました。多分に頭がよいことがその背景にあると思います。現代は、判断力が常に問われます。ネットを調べますと、起業の材料や方法はいくらでも載っています。ただ、軌道に乗せるための方法は一つではないですから、何を選んで何を捨てるか、常に判断することが求められます。また、コミュニケーション能力も、これまで以上に求められます。
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