コンクリートを流し込む(打つ)為に、通常はベニヤを用いて枠を作り、固まったらベニヤを外し、数回使ったら廃材としてゴミになります。
しかし、ここでの作り方は 解体して始末する必要がない(=ゴミを出さない)枠を外断熱側に使いました。型枠材料 竹村工業その分、工期や費用が抑えられます。
材料は木のクズをセメントで圧縮した板なので、材料強度があり断熱性能も少しあります。しかも不燃材料 脚注*1です。
なんと言っても一番の魅力は その板にビスやクギが打てる。ことです。
外断熱の通常の建物は鉄筋コンクリートにドリルで穴を開け、或る意味構造体を傷つけ外側の仕上げをしていきますが、ここでは一切、構造体を傷付けることなく外装仕上げをしていきます。
ここでは鉄筋コンクリートの硬い建物に木を張ることで柔らかくナチュラルに仕上げていきます。
同じやり方で外装材を変えれば、いろいろなテイストのデザインが可能になります。
高価なRC用のサッシュでなく、安価な木造用サッシュがこの枠に取り付けられますので、そのローコストは大きな魅力です。
上の写真は1階の全体です。
下の写真の外側がこの型枠です。内側は打放しなので一般ベニヤです。
*1準不燃材料もあります
このコラムの執筆専門家

- 中村 雅子
- (東京都 / 建築家)
- 株式会社タジェール 建築家・インテリアデザイナー
街並みや生活スタイルから“建築”のあるべき姿を見つけます
2006年、40代半ばで住居兼事務所の建物を創りました。都市部にありながらも開放的な住まいになっています。家づくりを検討されている方にはご案内いたしますので、直接ご連絡下さい。又、環境共生型など様々な新しい試みもしています。
03-5305-2773
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