特許の常識/非常識(第21回) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
河野特許事務所 弁理士
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特許の常識/非常識(第21回)

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特許の常識/非常識(第21回) 河野特許事務所 2008年4月22日 
執筆者:弁理士 河野登夫、弁理士 河野英仁


2.クレーム(特許請求の範囲)はどう読むか?
 自分の発明でありながら、弁理士が作成したクレームを見ても、非常に分かりにくいと感じることが多いのではないだろうか。クレームは最も読解が困難な法律文章だ。本稿ではその詳細まで踏み込んで説明しないが、少なくとも以下の点に注意して、クレームに対する理解を深めてほしい。

2.1 抽象的なアイデアの権利範囲を確定する 
 なぜクレームの記載が難解であり、また法律文章と呼ばれるかは、他の財産権との比較により理解することができる。例えば、土地の場合、その範囲はどこからどこまで、の何平米と明確に規定され、その土地の権利範囲は極めて明確だ。

 しかし、発明は頭の中にあるアイデアであって、その権利範囲を明確に規定することは難しい。だからクレームの記載は複雑なのだ。 (第22回につづく)