こんにちは。
ヒトミ・キュービック・デザインの宇田川です。
パースってそもそも何でしょう?
英和辞典で調べると、以下のようになっています。
perspective:
14世紀初頭 中世のラテン語perspectiva(光学の芸術)が元になっています。
(名) 遠近法、透視図法
(形) 遠近法で描かれた
今回は、この「遠近法」についてお話させていただこうと思います。
実は遠近法は、3種類あります。
1. 線遠近法: 消失点をもつ遠近法のこと。透視図法。
2. 空気遠近法: 対象を見る際、自分とその対象との間にある大気を意識した遠近法。
3. 色彩遠近法: 色彩心理や色の視覚的な効果を意識した遠近法。
本日は第3回目、上記の1番目、「線遠近法」についてです。
まっすぐの1本道の真ん中に立つと、遠くにいくにしたがって、1点に収束していくように見えます。
その収束する点を「消失点」といいます。
消失点は見ている人の目の高さ(水平線)上にあります。
この1本道を絵にすると1つの消失点をもつ一点透視法を用いて描くことになります。
建築パースでは、他に二点透視法(2つの消失点をもつ)、三点透視法(3つの消失点をもつ)も使用しています。
今回は、3Dソフトを使用せずに二点透視法を使って、インテリアパースを簡単にスケッチするコツをお話いたします。
まずは画面上に、連続する正方形を使って基準寸法を書きます。
それを壁高、家具の大きさ等の目安にして、描きこんでいきます。
連続する正方形の簡単な書き方として下記をご参照ください。
① 水平線(視点の高さ)を書きます。 線色-赤
② パースラインをひき、消失点を決めます。 線色-オレンジ
③ 基準の高さを決めます。 線色-ピンク
④ 基準の寸法の正方形を想定し、対角線をひきます。 線色-青
⑤ 対角線の交点と消失点を結び、正方形1辺の中点を求めます。 線色-薄赤
⑥ 正方形の角と⑤の中点を結び、パースラインとの交点から垂直線を書きます。 線色-黄緑
⑥を繰り返し、基準寸法の正方形を書いていきます。
同様にもう1面の壁を想定し、②から⑥を行います。
床は上記で書いた壁2面の正方形位置と消失点を結び、基準寸法を求めます。
下記は、上記の方法を使用して作成したインテリアのスケッチパースです。
※スキャンしてPhotoShopで着色しました。
【 線遠近法のコツ 】
スケッチパースは、まず連続する正方形を使って、基準寸法を求めましょう。
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