薄型TV凋落の原因は国策の失敗にある。 - 家計・ライフプラン全般 - 専門家プロファイル

真鍋 貴臣
香洋ファイナンシャル・プランニング事務所 代表者
香川県
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2017年05月23日更新

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薄型TV凋落の原因は国策の失敗にある。

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テレビなど不振深刻 デジタル家電の国内出荷、過去最低水準に
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1304/23/news034.html

【記事抜粋】

電子情報技術産業協会(JEITA)が22日発表した2012年度のデジタル家電の国内出荷額は、前年度比42.5%減の1兆4794億円となり、2年連続で大きく前年割れした。
比較可能なデータがそろう1992年度以降では、過去最低の水準に沈んだ。薄型テレビを中心に発展してきた日本の電機産業の深刻ぶりを浮き彫りにした格好だ。
分野別では、薄型テレビなどの映像機器が56.7%減の7795億円。2011年7月の地上デジタル放送開始でテレビの需要が先食いされ、販売台数も販売価格も下落が進んでいた。

【抜粋終了】

日本のデジタル家電の国内出荷量が減り続けています。

特に薄型テレビは状況的に深刻で、これはエコポイントや地デジ移行にあわせて一気に買換えを進めてしまったことが原因だと考えます。

つまり、あまりにも早く「マーケットが飽和してしまった」状態に陥ってしまったためと考えられます。

特に、家電など「一定のサイクル」で買い換えるものについては、その買換えサイクルに一定の圧力をかけて購入時期をコントロールしてしまうと、一時的に出荷台数が伸びますが、その反動としてこういった現象が起きてしまいます。

そういう意味で、今回のニュースだけをとらえて「日本の家電業界は終わりだ」などと言うつもりはありません。

むしろ「もっと良い製品を作ってほしい」と思っているのですが、その為には今回のニュースから教訓を学ぶべきであると考えます。

■PLCから考える

マーケティング理論にはPLC(プロダクト・ライフ・サイクル)という考え方があります。

これは、製品が市場投入され廃棄されるまでの生命周期を表し、「導入」「成長」「成熟」「衰退」という4つのステージを辿ると言われています。

ちなみに、導入期や成長期は製品自体の認知が低いので利益を出すことが難しく、ある程度の認知とシェアを持てる成熟期になってやっと利益を出すことができるます。

つまり、企業としては導入期や成長期をいかに短くし、成熟期をいかに長く引っ張れるかが、その製品から利益を出す際のポイントになります。

本来市場にまかせるべきであったところを、政策や制度が過度に介入してしまった事が、結果的に薄型テレビの成熟期を短くしてしまったのではないかと思います。

また、政策や制度の介入が、マーケット全体に流れる「自然現象的な買換の波(あえて言うならジュグラーの波)」を一端リセットし、2011年7月前後を「一斉スタートの日」にしてしまったのです。

■なぜ周辺需要の掘り起こしに失敗したのか

ただ、そのような状況というのは日本メーカーも重々承知で、2012年頃から「自室や寝室、キッチンに小型テレビを」という、いわば周辺需要喚起キャンペーンを採りはじめます。

しかし、このキャンペーンもうまく行きませんでした。

理由としては…

・2台目3台目のTVは、一台目のTVとは競争相手が異なっていたこと。

あくまでメインはリビングのTVであり、BGM的に「流しているだけ」のTVであれば、スマホやタブレットで事足りてしまうことから、期せずしてこれまでのように「高付加価値・大画面」とは異なる相手と競争しなくてはいけなくなったのです。

また、高機能・高付加価値で競争できる一台目のTVとは異なり、「見れればいい」二台目以降のTVは、中国韓国の安価なTVとの熾烈な低価格競争に巻き込まれてしまいますし、そうなると円高にあえいでいた日本企業には厳しい戦いであったと思います(今の時点では事情が異なると思いますが)

・そもそも消費者自身がTV離れしていること。

ここ最近のTV視聴率の凋落を見ても分かるように、もはやTVは「家族団らんに欠かせないツール」ではなくなっています。

TV番組というソフト面に魅力がないだけではなく、TVを中心においたライフスタイル自体が過去の遺物になりつつあるのでは?と思います。

しかし、そうした「昭和型のライフスタイルモデル」に、TV関係者や家電業界は、いまだぶらさがり続けているのではないでしょうか。

■TVが向かうべきビジネスモデル

以上の様に、今回のケースは政策的・制度的なバイアスが買換えのサイクルをリセットしてしまった事と、それにより薄型TVという製品のPLCが短縮してしまったこと、更には起死回生の周辺需要掘り起こしが、ライフスタイルの変化や競合相手との競争に巻き込まれて上手くいかなかった事などが複合的に絡まりあい、起きてしまった現象であると考えました。

薄型TVの買換えのサイクルは制度的に一端リセットされていますので、次に需要が盛り上がるのはまだ数年先と予想されます。

そのサイクルに向けて、日本の家電業界が向かうべき「TVのビジネスモデル」はどういったものでしょうか?

私は、その答えに対するモデルケースの一つが、AppleTVだと思っています。

TVは、TV番組というソフトを提供するツールではなく、家族が情報共有するためのメインモニターとして存在するというようなスタイルが、この先スマホやタブレットの更なる普及と共に、より一層現実味を帯びてくると思います。

ただ願わくば、日本企業の悪い癖で「独自インターフェース」や「独自OS」なんかを採用するのではなく、最も普及しているOSやインターフェースを採用してほしいと切に願うばかりです。

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