- 松岡 利恵子
- アールオンワード 代表
- 研修講師
対象:医療経営
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
- 柴崎 角人
- (行政書士)
アールオンワード代表の松岡利恵子です。
一流ホテルで培った接遇・コミュニケーションスキルと、
長年の司会経験を生かしたプレゼンテーション術・話し方をお伝えしております。
少し前に私の母が椎間板ヘルニアになりました。
治った今でこそ、年齢とともに多くの方が経験する病気と笑い話ですが、
発症した当初は腰を90度に曲げないと歩けない状態。
私もまったく知識がないので、とても心配でしたし、母にすればとても心細かったようです。
その際に通った病院。
看護師の方が少々事務的な対応で、初めての腰痛に戸惑っている母に事務手続きで何度も呼び出し、待合室と受付で立ったり座ったりを繰り返すという気遣いなさがあったりもしました。
気の強い母ですが珍しく「夜痛くて眠れない…サポーター巻くと少しはマシだけど歩くの痛い…」と弱音。
そのことに看護師さんは
「椎間板ヘルニアはそうなので大丈夫ですよ。皆さんそう言います。
お薬飲んでも痛かったら言ってください。サポーター巻くとマシなんですよね?」との返答でした。
そのあと、近くの調剤薬局へ。
同じ訴えに対して
「椎間板ヘルニアは本当に痛いですよね。夜も眠れなかったらつらいですよね。皆さんがなるものなのでさほど心配ないにしても、なってる方としたら眠れないのは一番キツイですよね」
とそして同じように症状が変わることがあれば、いつでも相談してくださいとの返答が。
何が違うかというと、「共感」なのです。
医療に携わっている方としては、よくありがちな症状に対して日常になりがちですが、当の患者さんは初めてで不安満載なことよくあります。
大丈夫という安心を与えるのと同時に、不安な気持ちはわかるよという「共感」があるのとないのでは患者側の受け止め方が違います。
ただ問題は優しい優しくないというイメージだけではないのです。
患者側の気持ちで何が起こるかというと、わかってくれる=知識があるというイメージを持つことです。
「あの看護師さんは何にもわからない人だから」と感じるまたは人に言うことで、気持ちがわからないのではなく、椎間板ヘルニアの知識がないと思い込んでしまうのです。
逆に共感してくれると
「夜眠れなくてつらい」だけでも「あの薬剤師さんは、症状の知識が深い。さすがだ」と能力の差と混合してしまうのです。
もちろん看護師さんも薬剤師さんも専門の勉強を積んできた方々なので、双方ともに知識は深いと思います。でもイメージで差がついてしまいます。
看護師さんに言ってもわからないだろうから、薬剤師さんに聞いてみようとなるのです。
医療は「信頼」してもらってこそ、確実な治療ができます。
医療側にとって普通のことでも、患者サイドにとっては「特別」なことへの意識があるかないかで、能力のイメージまで変わってしまうということです。
プロであるならば共感力を磨いて、信頼を勝ち得るのも大切なスキルですよね。
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