- 志田 茂
- 志田茂建築設計事務所 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
問1) なぜ人には家が必要なのか?
当然、雨風をふせぎ、安心して居られる、安心して寝る事ができる ためですね。
問2) なぜ人は家が欲しいのか?
これは様々で、家族の安心、拠り所を求める とか とにかく独立したいからとか、家賃がばかばかしいとか、人によってはステータスのために とかもあるでしょう。
問3) どんな家が欲しいのか?
こうなるともう、100人100様。私の考えが及ばない理由も無数に存在します。
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問2・問3 を組み合せたら、その答えは無限大で、まるでトコロテンが好きか嫌いか、あの味・食感をどう表現するかみたいな話になってしまいます。・・・・例えがおかしいか。。
家は、「雨露しのげれば」というものからはるかに進化しました。誰もが、自分の考えや好みで自由に考え、選び、作れる時代になりました。 (*誰でも・・・というのは、語弊がありますが。。)
では
問4) 「家」とは、いったい何か?
その答え、いやそれを定義する事は無理だろうと思います。求める人が無限に居て、それを設計する・表現する設計事務所が星の数ほどあるという事は、「家とは何か」を定義する事が不可能である事を意味します。
でも、私なりの定義があります。
「家とは何か」・・・・
自分が、家族が幸せになるために必要なもの
うれしい時も 悲しい時も 辛い時も 寂しい時も、だまって寄り添い包んでくれるもの
それが私の定義です。
あまりに情緒的で、抽象的で、わかるようなわからないような事かもしれません。
デザイン とか 日が当たり風が抜けて気持ちいい とか 自然素材で健康的な とかそうゆう言葉を使って定義する人もいるでしょう。私はそれらは「その次」の話だと思います。それらは、住む人にとって「気持ちいい」状態を作るものであって、結局は人の心理的・生理的に「よい状態」つまり「幸せな気持ちになる」ために必要な事を言っていると思うのです。
いや、それもまた、人によって解釈が違うかもしれません。
私は 強い建築を作りたくない。
優しい建築を、もっと言えば 弱い建築(*)を作りたい。
「甘い建築だね」と言われるかもしれないけれど。(・・・どれもこれもまた抽象的。。)
(*もちろん構造的に弱いという事ではありません!)
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写真は、木造住宅のリノベーション 中野の家 R。
施主ご夫婦の 問3 の答えは、「人が集まって、みんな気ままに好きな事ができる家」でした。
仕切られていたリビングとダイニングキッチンをワンルームとし、アイランドキッチン にしました。来た人が自分の好きなものを勝手に作り、みんなでわいわいできるように。
⇒ 夫婦と猫の家 中野の家 R (住宅リノベーション)
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トコロテンの話・・・
私は、嫌いではないけれど、特別に好きというわけでもありません。酢と醤油とトコロテンのからみが、なんと言っていいか、くすぐったくなるような・・・
こんなたわいもない事からはじまる家の話をしませんか!家作りの無料相談をやっています。 ⇒ 志田茂建築設計事務所
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