- 松岡 利恵子
- アールオンワード 代表
- 研修講師
対象:ビジネススキル
よく謙遜の言葉で「とんでもございません」と耳にしますよね。
この「とんでもない」を丁寧に表現したという形として使われている「とんでもございません」
これは間違いか間違いではないかも話題になりますね。
とんでもございませんは言葉として正しくない、「とんでもないことでございます」と使わなくてはならない…いや、今の時代は使っても良しではないか…など。
ただ今日の争点はそこではありません。
今回の争点は、どんなシチュエーションでも「とんでもない」の一言で片づけていないかという点です。
とんでもないは、①思いもかけないこと、意外である②もってのほかである③めっそうもないという「否定」に使う言葉です。
自分がほめられたことに対して謙遜をして「そんな過分なお褒めをいただくなど、めっそうもないです」ということですよね。
今はどのシチュエーションでも目の前の相手が喜んでいる際の返答に使う傾向がありますが、
相手の言葉が100%自分への賞賛の場合にのみに使い、それ以外の言葉は言い換えると更に言葉が活きてきます。
例えばあるプロジェクトが成功し、お取引先が大変お喜びになったとします。
「このプロジェクトの成功は、あなたのおかげだ!」
これは「賞賛」ですから、「とんでもないです!」を使ってもOKですね。
では次はどうでしょう。
「よくしてくれてありがとう!このプロジェクトは大成功だ!」
ここで「とんでもない」を使うと、このプロジェクトが成功したなんて意外です!という風にもなります。
これは賞賛がゴールではありません。プロジェクトの成功を喜ぶ「共有」が含まれています。
「こちらこそありがとうございました!私も大変勉強になりました。」
言葉は大切に使うか、何気なく使うかで、心への響き方がガラリと変わります。
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