第4 金融支援措置  - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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閲覧数順 2017年02月26日更新

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第4 金融支援措置 

1 概要

 経済産業大臣の認定(中小企業円滑化法12条)を受けた中小企業者に対して、中小企業信用保険法の特例(中小企業円滑化法13条)、株式会社日本政策金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の特例(中小企業円滑化法14条)を設け、金融支援措置を講じています。

 経済産業大臣の認定対象は、中小企業基本法で定められた中小企業(一部は政令により範囲拡大)で、事業承継により事業継続に支障が生じている非上場会社です(一部の風俗営業会社や資産保有型会社、資産運用型会社を除きます。)。

 また、個人事業主や上記の中小企業の代表者個人(親族外でも可)も対象となります。

【認定要件】

会社である中小企業者

(非上場会社)

(ⅰ)当該中小企業者における代表者の死亡等に起因する経営の承継に伴い、死亡したその代表者(代表者であった者を含みます)または退任したその代表者の資産のうち当該中小企業者の事業の実施に不可欠なものを取得するために多額の費用を要することその他経済産業省令で定める事由が生じていること。

(ⅱ)(ⅰ)のため当該中小企業者の事業活動の継続に支障が生じていると認められること。

個人である中小企業者 

(ⅰ)他の個人である中小企業者の死亡等に起因する当該他の個人である中小企業者が営んでいた事業の経営の承継に伴い、当該他の個人である中小企業者の資産のうち当該個人である中小企業者の事業の実施に不可欠なものを取得するために多額の費用を要することその他経済産業省令で定める事由が生じていること。

(ⅱ)(ⅰ)のため当該個人である中小企業者の事業活動の継続に支障が生じていると認められること。

2 中小企業信用保険法の特例

 中小企業信用保険制度とは、中小企業の債務につき信用保証協会が保証を行う制度で、中小企業への金融が円滑に行われることを目的としています。

 中小企業円滑化法の成立により、経済産業大臣の認定を受けた中小企業に対する債務保証については、中小企業信用保険法が適用される契約の限度額が増加することになりました。具体的には、普通保険(限度額2億円)、無担保保険(限度額8000万円)、特別小口保険(限度額1250万円)が別枠化されます。

3 株式会社日本政策金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の特例

 現行法上、株式会社日本政策金融公庫および沖縄振興開発金融公庫から代表者個人への融資は行われていませんでしたが、中小企業円滑化法の本特例により、代表者個人が事業承継の際に必要となる資金(ただし、事業活動の継続に必要なものとして経済産業省令で定めるものに限られます。)を株式会社日本政策金融公庫等から融資を受けることができるようになります(中小企業円滑化法14条)。

 経済産業省令が定める資金は以下の通りです(中小企業円滑化法施行規則14条)。

(ⅰ)当該認定中小企業者等の代表者が相続により承継した債務であって当該認定中小企業者等の事業用資産等を担保とする借入れに係るものの弁済資金

(ⅱ)当該認定中小企業者等以外の者が有する株式等または事業用資産等を、当該認定中小企業者等の代表者(代表者であった者を含みます)の死亡または退任に起因する経営の承継に伴い取得するための資金

(ⅲ)当該認定中小企業者等の代表者(代表者であった者を含みます)の死亡に起因する経営の承継に伴い、右に掲げるいずれかを内容とする判決が確定し、裁判上もしくは裁判外の和解があり、または家事事件手続法により審判が確定し、もしくは調停が成立したことにより経営を承継した代表者が負担した債務を支払うために必要な資金

当該認定中小企業者等の株式等または事業用資産等をもってする分割に代えて当該経営を承継した代表者が他の共同相続人に対して債務を負担する旨の遺産の分割

当該経営を承継した代表者が有する当該認定中小企業者等の株式等または事業用資産等に対して遺留分の減殺を受けた場合における当該株式等または事業用資産等の返還義務を免れるための価額弁償

(ⅳ)当該認定中小企業者等の代表者(代表者であった者を含みます)の死亡または退任に起因して、当該経営を承継した代表者が、相続もしくは遺贈または贈与により取得した当該認定中小企業者等の株式等もしくは事業用資産等に係る相続税または贈与税を納付するための資金

(ⅴ)(ⅰ)ないし(ⅳ)に掲げるもののほか、当該認定中小企業者等の事業活動の継続に特に必要な資金

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