- 萩原 貞幸
- 株式会社ファンドファンクション 代表取締役社長
- 大阪府
- 経営コンサルタント/起業家
対象:財務・資金調達
アメリカの投資会社サーベラスは、
現在西武HDの約32%の株式を保有してますが
44%保有を狙いTOBを実施中。
サーベラス幹部の元米副大統領や元米財務長官の方々をはじめ
8人の取締役を選任し取締役の半数以上を確保したい意向。
もともと西武問題解決のため2006年1000億円を出資。
・サーベラスの狙い
無論 「お金」です。
アメリカの偉い方々が役員になっているため、その高い報酬を必要とします。
(確かに高い報酬をとるのですが、この偉い方々の人脈と政治力で企業収益が上がるとということは結構ありので、その場合高い報酬にも納得できるときもあります。)
また、サーベラスもファンド資金を運用しているため、
そのファンドに出資していただいている世界のお金持ちの皆様からの
リターン要求に対して応える必要があるのです。
また、ファンドの場合 いろいろな国や企業に投資しているため
どこかで損失や目標リターンに達しなかった場合、
ファンド全体のリターンの帳尻を合わすため、
どこかで大儲けしなければならないということが出てくるのです。
そう考えると、世界的に見て
今 日本企業はチャンス。
個別具体的に見れば儲かる機会はあるでしょうが
今の欧州で高いリターンを出すことは難しいですから。
・ここが本物
サーベラスが対決姿勢を示した要因が、
昨年末西武HDが上場申請したとき、
目標とするIPO公募株価がサーベラスの思う水準より
低すぎたことにあるといわれている。
では、今のTOBによる公開買付価格1400円は、
その目標としたIPO公募株価と比べてどうか。
もし、TOB買付価格1400円がIPO公募価格より高いのであれば、
意味合いとして、
「サーベラスとしてはIPO公募価格が適正価格と思っていない。
ならば、それに上乗せした1400円でサーベラスが買って、
企業価値をもっと高めます。」ということになるので、
潔い話です。
しかし、しかし、
おそらくTOB買付価格1400円は、
IPO公募価格より安いはずです。
そこは、本物のハゲタカ 簡単ではない人たちです。
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