- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
一般的にニュース性(報道の価値)は、新しいもの(新規性)やこれからのもの(将来性)がクローズアップされますが、「終わり」にもニュース性の要素があります。
直近のものでは東急東横線渋谷駅2階の地上ホームが86年の歴史に幕を下ろしました。東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が始まるにあたり駅が地下に移転されるためです。西武池袋線から横浜まで直通で行けるというのは画期的な変化であり、そこに話題が集中してもよさそうなものの、地上駅が最後を迎えることをうけ多くの利用者が記念に乗車したり写真撮影を行っているシーンが実に多く報道されていました。
似たケースでいうと統廃合などで閉店する老舗のデパートにも同様の光景が見られます。店舗改装による閉店など前向きな情報が無くとも多くの一般客やメディアで賑わいます。
これら終わりを迎える共通のものとしてあるのは、
・利用客それぞれの想い出
・歴史的変革の瞬間
・突然日常が変わってしまうという意外性
・熱狂的なファンがいること
・話題性に乗っかりたい人もいる などなど
ただ、終わるからと言ってこれまでの利用者やメディアが賑わってくれるかと言えば別の話。如何に終わることが大きなことかを事前に理解頂く必要があります。
その為には、
・創業当時の状況(写真など)
・創業当時の背景(一般社会の動き)
・年間利用客などの推移(データ)
・歴史的変化
・トピックス
など報道をし易くする準備が必要です。
ただ、幕を下ろすとなれば準備をしようと思うものの、日頃から写真や映像などの記録やトピックスのみならず時代背景など含めて記録できているかと言えばなかなか出来ていないのが現状だろうと思います。
今回の86年の歴史に幕という中で、広報担当者が何代変わったでしょうか。目前のものは記録して引き継いでいくということの重要性を再認識しました。今からでも遡れるだけでも自社の歴史の整理をしては如何でしょうか?
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