- 葛西 伸一
- 株式会社メンター・クラフト 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
判断は、事象を理解し、論理・基準などに従って、判定を下すこと。
決断は、きっぱりと心を決めること。である。
言い換えれば、判断は頭でするものであり、決断は心でするものだ。
解り易い例を出そう。
昔テレビで放映されていた、「アメリカ横断ウルトラクイズ」を
覚えているだろうか。
あのグアムでの○×の泥んこクイズ。問題が出されて、頭で判断する。“きっと○だ”。
そしてパネルに向かって走り出す、この際、決めた答えを変えて×に
飛び込んでも良い。
しかし、まちがえたら、その先は泥池が待っている。走りながら決断
して、○に飛び込む!
この時に、このパネルの向こうが、泥か砂かという恐怖を決意で断ち
切って、自分が頭で考えた判断を信じ、心で決断したのだ。これが判断と決断
の違いだ。おわかりだろうか。
以上のように、全体最適のために、決意を持って阻害要因を
断ち切れるか。
使命に従順になり、相手のことを想えるか。それがプロのリーダーの
腕である。
このように、決断の一歩手前でこれらを断ち切る「決意」、
つまりコミットコメントというプロセスを覚えていこう。
しかし、相手を想うということは、簡単なことではない。
コーチングの考え方の基本となっているのが、
心理学者 ロジャース博士の「来談者中心療法」だ。
相手を中心に考えてあげること。
それによって、コーチングの3つの基本スキルである、
傾聴、承認、質問が正しく成立する。
自分の事に重きをおいてしまうと、7つの阻害要因が発生し、
一気にこの3つのスキルが身を隠してしまう。
しかし、実際には、多くのマネージャーは、
ここで躊躇し行動を決められずにいる。
マネージャーは、仕事の80%をコミュニケーションに充てろという、
グリーンバーグ理論というものがある。
私は、非常に正しい理論だと解釈している。