- 志田 茂
- 志田茂建築設計事務所 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
そろそれもう少し広いところに引っ越したいと物件を探していた。
たまたま近辺の相場から考えると金額も面積もとても好条件の物件が見つかった。
築年数はとても古いマンションだが、南に面し眺めがとてもよかった。設備などは古く使い勝手が悪い事は想像できたけれど、広さと、なにより目の前の広がり感が気に入っていた。申込をし、インテリアの事も考え始め、楽しみにしていた。
その物件は分譲いマンションで、オーナー貸しのものだった。オーナーがいて、そのオーナーが委託している不動産屋がいて、仲介の不動産屋がいて、・・・とY氏との間に二つの不動産屋がいた。
週末にも契約と考えていたところ、仲介の不動産屋から電話が入る。
「この話、、だめになりました。」
「??????????????」
間にはいっている二つの不動産屋の連絡がうまくつかず、オーナー側の不動産屋から断られた、という。
「??????????????」
「申込をしてから1週間以上経つのに、契約日の連絡がこなかったから、と先方の不動産屋が一方的に言って、話がそれ以上できないんです。」と仲介の不動産屋。
「うちはどうなるの? 連絡がどうのこうの、うちには関係ないじゃない!」
Y氏にいいようのない怒りが湧き上がる。
「しかし、それより、どうなるの?退出届出したよ・・ 」
「まだ届を出して日が浅いから、すぐに連絡すれば大丈夫かと・・」
申し訳ない、を連発する仲介の不動産屋に、Y氏の怒りは行き場がない。
どんなに話てみても、怒りを表してみても、もうあの部屋を借りる事ができない事を実感したY氏は電話を切る。
不動産屋にとっては、単なる客。。というか、単に「金を出すもの」として考えていない。全く、気持ちを考えてない。
そんなの関係ねぇ・・・か?
それより悲しい。。家族みんな楽しみにしていたのに。。それを思うと 辛い・・・ なんでこんな事に・・・
(つづく)