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「さっき言ったことと、今言っている事って相反しますが、どちらが本当なんですか?」
まるで、刑事ドラマのように、相手の矛盾点を付いて、追い詰める叱り方をする人がいます。
実は、私もこの詰め方をよくやってしまいます。
あらかじめ、議論をするとわかっているような会議などでは、まだいいのですが、叱った相手が素直に受け取らずに、言い訳ばかりし始めると、つい相手の論理のほころびを見つけて攻撃してしまいます。
何とかやり込めて、ぎゃふん(古い!)と言わせたい気持ちが高まります。
勝ち負けにこだわるタイプならば、叱った相手が反抗してきたり、受け入れなかったり、見え透いた言い訳をしてきたら、相手が負けを認める所まで追い詰めたくなることでしょう。(私のこと?)
叱る側の心理としては、理解出来るのですが、ここは「相手軸」に立って考えてみましょう。
たいていの場合、「叱る側」の方が、上位職であったり、先輩であったり、コーチであったり、お客様であったり・・・
立場的には、強い位置にいることが多いですね。
叱られる方が弱い立場にいますから、当然ながら、防衛反応は出てくるはずです。
以前書きましたが、ここで、「叱られることで学ぼうとする人」ならば、叱る方のストレスも少なく、叱ると言うよりは「指導する」「諭す」「戒める」ようになりますし、結果、相手にじっくり考えさせて、次に繋げるように話はまとまります。
しかし「叱られたくない人」は叱られれば叱られるほど、自己防衛反応が強くなりますから、
①良い返事だけしておく
②その場を取り繕う言い訳をする
③まったく聞く耳を持たずに死んだふりをする
④自分意外に責任を押しつけて自分を守る
などの、対応策を採るようになります。
こういう相手の、反論や逃げ口上、言い訳にいちいち付き合うのは、生産的ではありません。
むしろ相手の思うつぼです。
こういう場合は、相手の話の途中で、矛盾点に気がついてもほっておく(無視する)のが一番良いのです。
まずは、最後まで相手の話を聴くのです。
これには、結構精神的な我慢強さが必要ですが、これも相手の為です。
叱り手は、この我慢強さを身につけねばなりません。
相手の話、この場合は「言い訳」を興味を持って聴くことで、相手はどんどん話してくれます。
相手のネタが尽きるまで、聴き続けます。
そして、相手が「もう良いです。もう話すことはありません。全部出し尽くしました・・・」
と言うところまで行ったら・・・
「で、結局あなたは、この件はどうなったら良いと思っていますか?」
「で、あなた自身は何をしますか?」
このふたつを聴くのです。
で、最後に、
「あなたが、具体的な行動をしたら、その結果を私に話して下さい。いつにしましょうか?」
で、まとめます。
私の経験上、相手の言い訳、逃げ口上、責任転嫁については、これで100%、自分の責任と行動に話を戻すことが出来ました。
キーポイントはただひとつ。
「途中で相手の話に矛盾を感じても、とにかく最後まで聴くこと」
です。
話がおかしくなると、自分で気がつくものなんです。
是非一度、試してみて下さい。
論理矛盾を突いて、相手をやり込めるよりも、ムチャクチャ面白いですから(笑)
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