- 榎並 慶浩
- リーンアカウンティングジャパン 代表
- 東京都
- 税理士
対象:会計・経理
コンサルタントの福島正伸先生の教えの中に、「自己原因」というものがあります。
何か問題があった場合に、他人のせいにするのではなく、自分自身に真の原因があると考えることです。
他人のせいにすることは簡単ですが、それでは問題の解決には至りません。
問題を自己原因として受け止めることで、改善、成長の機会を得ることになるというものです。
これは財務分析においても同じことが言えます。
業績悪化の原因を探る場合に外部環境に原因を求めると、真の問題に気付かず、再度同じ問題に直面してしまうということがあります。
外部環境を考慮しないということではありませんが、まず原因は自己(自社)にあると考えるのです。
倒産防止という観点からすると、外部環境に依存しない体制を構築する必要があります。
景気の影響を受けやすい業種というものはありますが、その中でどう対応していくかは自社の問題となります。
売上が下がったのであれば、商品別・部門別・エリア別・店舗別・顧客別・販売チャネル別など、様々な見地から分析して原因を追究します。
その際、どういう行動が結果につながったのかを深堀りする必要があります。
そうやって、自社の行動に原因を求め、改善を図っていく、ということを繰り返すことになります。
ビジネスには正解がないとよく言われますが、どいういう行動がどういう結果を生むかというのは、仮説・検証を繰り返すことに他なりません。
正解を求めるというよりも、常に新しい目標に向かって進んでいくということであり、そのためには数多くの失敗を糧にする必要があるのです。
この失敗を外部環境のせいにしてしまうと、目標達成が困難になるということですね。
「自己原因」は、ビジネスに限らず、人が成長していくうえでも大切な考え方だと思います。
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