未来を見る視野、過去を見る視野 - 子供の教育・受験全般 - 専門家プロファイル

坪内 康将
独学指導者 
愛知県
塾講師

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対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
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(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)

閲覧数順 2024年04月23日更新

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未来を見る視野、過去を見る視野

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人が右にも左にも見えるように


勉強の世界でも


未来、過去それぞれに見える範囲が違います。



勉強だけでなく、仕事、家事、対人関係あらゆる面で


どれだけ未来を見ているか」という視野と


どれだけ過去を見ているか」という視野は


必要です。




それは、勉強を通じて広くなれば、そのまま他の物事でも使えます。


同様に、仕事、家事などでその視野が広い人は、勉強というステージに上がっても視野を広くやっていけることでしょう。




この「視野」がどこまで見えているのかは、もう大人になればなかなか変わることはありません。

(むしろ、狭くなることはいつでもありえます)



だからこそ、自分の子どもに対する教育方針で

「子どもの視野を広げたい」と語る方がいらっしゃるのでしょう






さて、勉強における

未来への視野」「過去への視野」とは何でしょうか。




わかりやすく説明すると


未来への視野=いつのことを考えているか」です。


その「いつ」が1時間後なのか、明日なのか、来週なのか、来年なのか、3年後なのか・・・


という遠さ視野の広さです。



この視野が狭い生徒の勉強例を挙げると


先生

「ここの問題はこうやって解くんだよ。他にも、こういうパターンの問題では、この考えを使うと解けるよ」


Aくん

「それはいいから、早く答え言ってよ!」


ここでのAくんは、目先の「答えが〇か×か」しか考えていません。間違っていた場合、その考え方がどんなものなのか、きっと覚えていません。また、後日、同じパターンが出てきても正解できないばかりでなく「そんな解き方、知らない」と言うでしょう。



どこまで未来が見えているかは、勉強における言動でハッキリわかります。







一方で

過去への視野=なぜを何回繰り返したか」です。


どこまでさかのぼって原因を考えたり、対策を考えるかです。


その「なぜ」が1回なのか、2回なのか・・・



この視野が狭い生徒の例を挙げると


先生

「ここの問題は、こういう風に解いて、答えは40です」


Aくん

「間違えたー。38って書いたから、あと2だったな。おしいおしい、ドンマイ」


これだと、過去への視野は0ですね。


これが「なぜ」1回目として、

Aくん「こんな解き方、どこで出てきたっけ?」→調べる。発見する。


さらに「なぜ」2回目として、

Aくん「これ習ったときに、なんで覚えていなかったんだ?」→この時期は授業を聞いていなかった。


さらにさらに「なぜ」3回目として、

Aくん「なんで聞いていない時期があったんだ?」


・・・というように、原因をドンドン過去に戻っていく思考があれば過去の視野は広いといえます。







ただ、今のことだけに集中して、大量の練習問題や宿題に追われている人。


後で忘れても、わかっていなくても先生が助けてくれると甘えている人。


間違い、失敗を「ミス」「おしい」と片付けて反省も対策もしない人。





もしかすると、勉強の成績自体は悪くないのかもしれません。


しかし、その勉強は今後にはつながりません。他の事にも使えません。






では、どうしたら視野が広がるのでしょう。



視野を広げる方法は大きく分けて3つあります。


方法1『質問を相手からしてもらう』


相手から「なぜ?」の質問や、未来をどこまで見えているかの質問を随時してもらう。

そのためには、質問をしてくれる相手が必要です。



方法2『見えている人の周りにいる』


周りで『見えている人』がいれば、その人が何を考えて、何を言って、何をしているかを見聞きできます。

そうすると、ここまで考えるのか・・・と学ぶことができます。



方法3『立場が変わる(変える)』


自分自身の立場が変わると視野は大きく変わります。例えば、会社員だと部下から上司になれば視野は広くなります。広くならないといけない立場になれば、自然と広がるわけです。


それは勉強でも同じで、未来・過去のことを考えないといけない状況や立場に置かれてしまえば、それを考えなくてはいけないため、考えるようになります。





大人になれば、自分で立場を変えることもできるでしょうけど


現実的には1や2の方法が良いでしょう。



方法1は、家庭教育の本でもたびたび出てきますよね。質問で会話したほうがいいとか、相手の考えを引き出す質問方法とか・・・。


それがなかなか家庭では大変という場合は、方法2の『見えている人がいる』場所に行かせてあげてください。


例えば、見えている生徒がたくさん集まる塾とか、見えている先生がいる塾とか、見えている人が作ったシステムの塾とか・・・でしょうか。






いずれにせよ、日々を普通に過ごしていれば、その視野は狭くはなっても広がることはありません。



見えていない人ほど、後悔します。 

でも、その原因はわかりません。

過去のことが見えていないから。


見えていないからこそ、周りのせいにします。

なぜ教えてくれなかったのかと。



私もたくさんの保護者の方、生徒と懇談をしますが、視野の広さは絶対に確認します。


会話、言動から「どこまで」視野があるのかは把握できます。

正直、ガッカリするくらい「今しか」見ていない保護者の方もいらっしゃいます。


ただ、大人の視野はなかなか変わりません。

そして、その狭い視野で教育されているお子様も視野が狭くなってしまいます。


だから、せめてお子様には、

より広い視野を持った人がいる場所で勉強をさせてあげてください


お子様の視野が広がれば、その話を聞いて家族みんなが「より先を見て」「より過去を振り返って」

物事を考えるようになっていきます。


今よりもっと未来を、今よりもっと過去を見つめる子どもが増えたら、もっともっと家族、地域、日本、世界の未来、過去を見つける人が増えると思います。

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