- 鈴木 祥平
- 弁護士
- 東京都
- 弁護士
対象:会社設立
フランチャイズ契約を締結したが、お店の売上げが思ったようにいかず、フランチャイズ契約を解約するようなケースが増えています。フランチャイズ契約を締結するにあたっては、多額の加盟金を支払っていますが、売上げが思ったようにあがらずにフランチャイズ契約を解除する場合には、加盟金は返還してもらえないのでしょうか。
この点については、通常、フランチャイズ契約には、「加盟金不返還特約条項」が定められているので、原則的には加盟金は返してもらえないとお考えいただいた方がいいと思います。また、加盟店本部(フランチャイザー)側の対応に何ら問題がなかったり、問題があるにしても違法とまでは言えないという場合であれば、加盟金を返還してもらうことは難しいと言わざるを得ません。
もっとも裁判例の中には、例えば、①加盟店本部(フランチャイザー)側の一方的事情で事業をやめてしまった結果、加盟者(フランチャイジー)が営業を継続することが困難となってフランチャイズ契約が終了するしてしまったケースや②フランチャイズに加盟した直後でお店を開業する前の初期研修が行われていないような段階でフランチャイズ契約の中途解約がなされたケースなどでは、加盟金の返還が認められています。ただ、②で認められた加盟金の返金については、全部ではなく一部返還が認められただけです。
また、いわゆる説明義務違反の問題、典型的には売上予測に関する説明が実態と全く異なっていたような場合や、そもそも加盟店本部としての実態を有していないなどの詐欺に該当するようなケースでは、加盟金相当額の損害賠償請求を認めている裁判例もあります。
ですから、フランチャイズ契約を解約するに至った背景となる事情やフランチャイズ契約の中途解約の決定的原因が加盟店本部側に責任があるという場合には、加盟金返還(加盟金相当額の損害賠償)が認められる余地があります。詳しいことについては、弁護士にご相談ください。
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