建物の調査③~区分所有建物
マンションに代表される区分所有建物は、建物の区分所有等に関する法律に基づき、一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居や店舗等として利用することができるものは、それぞれ所有権の目的とすることができるという規定が根拠となっています。
区分所有建物固有の特性として、区分所有権の目的たる建物部分の「専有部分」と専有部分以外の建物の部分や建物の付属物及び付属の建物としての「共用部分」で構成されています。
一般の家屋と比較して区分所有建物の登記上の大きな違いは、建物の表題部が四つの内容から構成されていることです。
【表題部】
①一棟の建物の表示
建物全体の所在、建物の名称(マンション名等)、全体の構造、各階の合計床面積が示されています。
②敷地権の目的たる土地の表示
区分所有建物に独自の概念として、建物全体の敷地となっている土地が表示されています。
注:敷地権として表記される以前からの敷地の場合は、まだ敷地権となっていないものも存在します。
③専有部分の建物の表示
専有部分の家屋番号、建物の名称(通常は部屋番号)、種類(居宅、店舗等)、構造、床面積等が示されています。
④敷地権の表示
建物全体の敷地になっている土地の内、区分所有者の有する敷地権の持分割合が示されています。
【権利部(甲区)】と【権利部(乙区)】については、基本的に土地や一般の家屋の内容と同じとなりますので詳細は省きます。
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