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柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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「ついに、貿易赤字1.6兆円に!」

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こんにちは!

 

さて、今週の注目すべき数字は、“1.6兆円”です。

 

財務省が発表した1月の貿易統計速報で明らかになりました。

すでに新聞やニュースで取り上げられているため、多くの人が目にしていると思います。

 

速報によれば、1月の輸出額から輸入額を引いた貿易収支は、“1兆6294億円”の赤字となりました。

 

これまで最大だった2012年1月の1兆4815億円を上回って、統計上では“過去最大”の赤字幅となっています。

 

貿易赤字は、これで7ヵ月連続です。

 

輸入額は前年同月比7.3%増の6兆4286億円、それに対して輸出額は6.4%増の4兆7991億円でした(※輸出も8カ月ぶりに増加に転じています)。

 

一般的に、

「円安」=「輸出増」=「貿易黒字」

といったイメージがありますが、実際には、貿易赤字額が増大しました。

 

理由のひとつには、外貨建てによる貿易取引額が、輸出が6割であるのに対して、輸入は8割弱と大きいことが挙げられます。

従って、“円安効果”は、輸出にはすぐに表れにくいといったことが言えるわけです。

その上、現在は、原発問題などで、エネルギーの輸入が大幅に増加している点も、「円安」による“貿易赤字拡大”に影響していると言えます。

 

このまま「円安基調」が続けば、国内製造業などの輸出拡大に繋がっていくとは思われますが、同時に、増大するエネルギー価格の引き下げにも取り組んでいかないと、輸入額も増え続け、貿易収支が赤字に留まることも十分に考えられます。

 

その意味では、貿易収支の問題は、日本の経済成長にもプラス要因である輸出拡大と、米国からのシェールガス輸入によるエネルギー価格の引き下げなど、複合的な要素が絡んでいると言えます。

 

そして、万一、このまま貿易赤字が拡大し続けるようなことになれば、所得収支(海外からの配当などの収益)の黒字額を上回り、最終的には、経常収支が“赤字”になることも十分に考えられるのです。

 

そうなると、日本の財政問題が、世界的にも再び脚光を浴びることとなります。

 

その意味では、国外からの「所得収支」を増やしつつ、「貿易収支」を改善していくという取り組みが必要と言えるでしょう。

 

ちなみに、最近、「国の借金1000兆円(財政悪化)」、「経常収支の赤字(日本だけでお金が回らない)」といった点から、必要以上に“日本の財政破たん”を煽るような人たちが出始めました。

 

わたし自身、10年以上前から日本の財政悪化の問題は指摘させていただいていますが、それは煽るのが目的ではなく、現実を客観的に直視する必要があるからです。

 

また、いきなり破綻するというよりは、今回の“アベノミクス”がうまく機能しなかった場合は、まずは経済成長が伴わず、物価だけが上昇するといった、いわゆる“スタグフレーション”が、起こる可能性が大きいと考えています。

そして、その先には、長期金利上昇、大幅な円安といったシナリオが考えられるため、それに備えて、今のうちに「外貨保有」、そして「海外分散投資」を提唱しています。

 

先般、上記のような質問が、“ProFile”にも寄せられたので、私なりに回答をしています。

「資産運用」に取り組むうえでも、参考として頂きたいので、ご興味がある方は、ご覧になってみてください↓

http://profile.ne.jp/ask/q-132198/

 

いずれにしても、「日本再生」のためには、“経済成長は必須条件”だということですね。

頑張りましょう!

 

では、今週末も平和な日々でありますように!

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