某有名サイトのブログに建築系の職人さんが投稿されています。この方は設計事務所との付き合いが下手らしく、いつでも設計事務所の図面を完膚無きまでに糾弾します。「デザインに走りすぎる」は可愛い方で「納まりが分かっていない」「原価管理が出来ていない」「メンテナンスを考えればこれはない」最後に「この設計者は現場を知らない」で締めくくります。
終始一貫しているこの方の姿勢は、現場の職人さんに任せておけば一番良いものが出来ると云う事らしいのです。
立場が変わればそう見えるのかな・・・みたいな感想しか持てませんが、言えるのは、専門職は真摯になれと言う事です。専門職は私も含め一般の人より、その分野において指導的立場に立っています。ですので、発言には重みがあり、影響力があります。
その専門的知識を依頼者の希望を叶える為に使いこそすれ、依頼者を説得するために使ってはならないと云う事です。
尖った言動を行えば、自信があるように受け取れます。そこに、「この人に任せておけば良い」と云う安心感が生まれます。しかし尖った言動を取る者ほど物事をある一面からしか見えていないのではないでしょうか。経験と知識で問題を多面的に捉え、依頼者にとって何を選択するのがベストなのかを見極める技量こそ、専門職に求められているのではと考えます。
「現場の職人さんに任せておけば良い」を擁護するなら、問題の提議・条件の提示・性能の要求を明示して、その解決手段を「現場の職人さんの意見を聞く」のであれば私もよくします。
目的は依頼者の要求を可能な限り実現させることです。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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経済的な熱損失計算(性能基準)で、次世代省エネ基準を取得できる提案をします。
構造等級3を基本にご相談いたします。木造三階建て等で行う応力度計算も自社で行いますので、意匠と構造の齟齬がありません。
また、IAU型免震住宅設計資格取得者として、免震住宅等の相談も行っています。
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