「相手軸な叱り方」⑱やっては行けない叱り方:その4 - 各種の人材育成 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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「相手軸な叱り方」⑱やっては行けない叱り方:その4

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「で、どうすんの?どうするか教えてよ。考えてるんでしょ」
「それはおかしいだろ、さっき言ってたことと違うよね。」
「お前の言ってること矛盾するよね。」
「言った通りにやれば良いじゃん。早くやれよ。」

相手に考える隙を与えずに、どんどん追い詰めていくタイプの叱り方をする人がいます。
論理的にかつ圧迫的に、相手をコーナーに追い詰めるのです。

こういう人は、実は、相手の為に叱ると言うよりは、自分の満足感のために叱っています。
相手を追い詰めることに陶酔しているのです。
ゲームをやっているか、映画の主人公になった感覚かも知れません。

確かに、叱られている方に論理的な矛盾が有り、きっと間違っているのでしょう。
しかし、追い詰められている立場からすれば、相手の攻撃に対して防戦一方となります。
問題を起こして叱られている人が、本当にパワーを集中しなくてはいけないのは、相手(上司など)からの攻撃では無く、今回起こした問題に対する後始末と、次回はどうするのか?に付いてのはずです。

叱られる人を追い詰めることなど、実は何の役にも立たないことなのです。
上司は、相手の考えを引き出しながら、本質や理想状態を視点に改善を図らせるのが仕事のはずです。

たとえ冷静で論理的であっても、相手がちゃんと考えて答えを出すプロセスを阻害するような追い詰め方をすると、叱る側が突きつけた「答え」にそのまま服従するか、適当に考えてその場しのぎの答えを出してしまいます。
叱る側の答えに誘導してそれに従わせたときは、叱る側はそれで良い、と思うでしょうけれど、強制的に従わせていますので、極めて生産性が低い行動となります。
また、適当に答えを出した場合は、もう何もしないときの方がまだましかもしれません。

叱る目的は、「相手の主体性を引き出し、相手の成長を促進する」事も重要な要素となります。
緊急事態ですぐに答えを出さねばならないケースを除き、相手の考える猶予を奪うのは、そもそもの目的とは逆効果であるケースが多くなるのです。

以前こう言うことがありました。
営業会議の席上です。
部長が、あるマネジャーの担当エリアの業績低下に対して、こっぴどく叱りつけていました。
そして、その場で、何故なのか?どうするのか?何をするのか?責任と対策を詰めまくりました。
でも、よく聞いていると、何をしなくてはならないか、と言う答えは全て部長の口から出ていたのです。
その答えは、部長がわざわざ言わなくてもマネジャーならばわかっている答えです。
問題は、それが出来なかった所にあるはずです。
しかし、部長は、「やることをやれ」と、していないことに対する追求ばかり。
とうとう、マネジャーは「はい、こんどはちゃんとやります」と答えてしまいました。
でも、その後の結果は、同じ事。
出来ないのです。
だって前回も出来なかったのですからね。

こういうケースでは、部長は、マネジャーを追い詰めるのでは無く、問題の根本原因にマネジャー自らがフォーカスを当てるように、相手の考えを引き出す質問をしなくてはなりません。
そこには、時間的、精神的な余裕も必要なのです。

追い詰めて圧迫させてする質問は「詰問」と言います。
「詰問」からは、主体的な回答は得られません。

「質問」も「叱る」のも、「相手の成長を願い、相手の中にある答えを引き出す」ことが、目的です。
決して、「詰問」にならないように気をつけたいですね。


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