- 渡邊 浩滋
- 税理士・司法書士 渡邊浩滋総合事務所 税理士 ファイナンシャルプランナー
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25日に平成25年度税制改正大綱が発表されました~
例年よりも1月以上遅れての発表です(選挙があったからね)
この土日で大綱を精読し、セミナーの原稿もようやく完成しました
時間を見つけて、少しずつですが、私の目線からの解説しようと思います。
ただ、まだ改正案なので、決定ではないのでご注意ください(決定は3月末頃)
相続税の基礎控除が下がり、税率も上がることはご存知と思います。
それに合わせて、贈与税の方も大きく変わる予定です。
そのなかから
教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税制度の新設
を取り上げてみたいと思います。
教育資金について贈与しても贈与税を非課税にする制度なんですが、
そもそも「扶養義務者から受ける教育費の贈与は非課税」です。
しかし、
非課税となるには、贈与の都度、教育資金に充当されてないと非課税にはならないため、将来の教育資金として贈与した場合には、課税されることになります。
(教育資金の贈与といいながら、貯蓄されているとダメということ)
今回の改正では、
将来の教育資金を一括で贈与しても、まるまる非課税になるというもの
その要件は、
贈与者:直系尊属(親や祖父母)
受贈者:30歳未満の直系卑属(子や孫)
対象物:信託銀行などの金融機関に信託された1,500万までの金銭
(学校以外に払われるものは、500万を限度)
期間:平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に拠出されたもの
申告:受贈者(子や孫)が、教育資金非課税申告書を金融機関を経由して税務署に提出
信託後の運用:
金融機関からお金をおろした後、教育資金に充てたことを証明する書類を金融機関に提出する。
金融機関は、証明書類と金額の記録を保存する義務がある。
信託の終了:
①受贈者が30歳になった場合
金融機関が税務署に、預かった「信託金額」と期間中の「教育資金支出額」を報告。
「信託金額」-「教育資金支出額」の残額があれば、
その残額は、受贈者が30歳になった日に贈与があったものとして贈与税が課税される。
1,500万円を信託して、教育資金に1,000万円だけしか使わないと
500万円分に対して贈与税がかかるということになります(約50万円)
将来いくらくらい教育資金で使うのか、試算して信託しないと
あとで、思わぬ贈与税が課税されかねないですね
信託した後で、取り消しみたいなこともできるのだろうか
信託した以上は、教育資金に使うために必死になりそうな・・・
②受贈者が30歳未満で死亡した場合
金融機関から、受贈者の死亡等の調書を税務署に提出
「信託金額」-「教育資金支出額」の残額があっても贈与税は課税なし
この場合、受贈者の相続財産にもならないのだろうか?
まだまだ解明していないことが多いです
この制度、相続対策として、かなり期待していたのですが、
非課税になるからと言って、とにかく1500万円を信託したらいいということにはならなさそうですね
2月3日(日)に税制改正のセミナーやります。
「現役大家さん税理士が語る
平成25年税制改正のポイント」
日時:平成25年2月3日(日)13:30~16:30
場所:ウスイホーム(株)第10ビル4F
横須賀市久里浜1-5-16
定員:30名(予約制)
料金:無料
申し込み:046-833-7069
税制改正のポイントのほか、
空室の多くなった老朽アパート、駐車場いお、遊休地など、
相続して資産を残すべきか、
生前に処分(換金)すべきか・・・
どちらが有利、得策かについてもお話しします。
第2部は、
ウスイホーム執行役員 米山和也氏による
「まだ間に合う!〈満室大作戦〉
【本当の空き室対策】していますか」
お近くの方は是非ご参加ください
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