生前贈与について
現在、私の母が自分の母親(私の祖母)の面倒を見ています。(家に引き取ってます)
祖母は認知症気味なので、昼間はデイサービスを使ってなんとかみんなで協力して面倒を見ています。(家族全員働いていて昼間はいません。朝は家族が送らないとデイサービスのバスに乗らないので、妹が会社にお願いしてフレックス勤務にして見送りしています。)
祖父は嫁に行った娘の家には世話になりたくないと言って、一度は家に来たのですが、すぐに1人実家へ帰ってしまいました。
母には兄と妹がいて、近くに住んでいるのですが、全く親の面倒を見る気はありません。
今回親の面倒を見る時に兄弟でかなりもめたので、このままだと両親が亡くなった場合の遺産相続でも絶対もめると思います。多分、他の兄弟は財産は均等に3等分したいと主張してくるはずなのですが、私の母が面倒を見ていた期間の分を寄与分として申請することは可能でしょうか?また、その時に証拠のようなものは必要なのでしょうか?寄与分とは言え、他の兄弟が承諾しないともらえないのですよね?
また、私の妹も朝見送りの時にいつも祖母がぐずったりして、相当なプレッシャーを感じています。祖母は認知症とは言え、「お世話になっているから」と、私の母と妹にお金をあげたいとは言ってます。ただ、やはり認知症気味なので認められないのでしょうか?
現在、祖父が「祖母の面倒を見てもらうかわりに祖母名義の預金をやる」と言って、とりあえずお金はいくらか預かっているのですが、生前贈与ということになると、最終的に兄弟がもらえるお金は均等になってしまいますよね?
ややこしい話ですが、回答よろしくお願いします。
ISSさん ( 神奈川県 / 女性 / 32歳 ) | 2008/07/10 21:05
遺言書として遺していただくことをお勧めします
ISS様
初めまして。オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨です。
お祖母様のお世話は大変と思いますが、頑張ってください。
ご質問の内容では、お祖母様がなくなった後の遺産分割において寄与分をお母様のご兄弟が認めがたいとのこと、一般的な対応としてはお祖母様に遺言書として遺して頂くことをお勧めします。
また、後々のことを考え公正証書遺言にて残されるようお勧めします。
お祖父様の言もありますから、お祖父様ともじっくりご相談ください。
公正証書遺言はお近くの公証人役場にて手続きできます。
まだ、判断能力を有している間にお祖母様がご自分で口述する必要があります。ただし、推定相続人であるお母様は付き添いや立会いは出来ません。
認知症気味との事、もし認知症としての診断がある場合には、お医者様の立会いの下、判断能力が維持されている時間に遺言書を口述して頂くことが出来ます。(別途費用は要ります)
評価・お礼
ISSさん
なかなか難しい問題なのですが、ご丁寧に回答頂きありがとうございました。
やはり一度はちゃんと話し合ったほうがいいことだとは思っていますので(話がまとまるかは別として)、頂いた助言を元に祖父と話すよう、母にもすすめてみます。
相続と寄与分
今晩は。
ファイナンシャルプランナーの伊藤誠です。
寄与分は被相続人の財産の維持、増加に寄与した相続に対し、他の相続人と同額の相続分では不公平であることから認められたものです(民法904条の2)。お祖母様の面倒をみていらっしゃるお母様には寄与分が認められると思います。
寄与分は共同相続人の協議で定められますが、協議が調わないときは家庭裁判所に申し立て、調停、審判をしてもらうことができます。過去の審判例として、10年以上認知症が目立つ被相続人を療養介護した相続人に1180万円の寄与分を認めた例があります。
また、お祖母様、お祖父様がお金を下さるとおっしゃっているのですから、労働の対価としてもらったらよいと思います。労働の対価としてもらうのですから、贈与ではありません。従って生前贈与にはならないと思います。但し、労働の対価をこえた金額をもらった場合は超えた部分は贈与、(生前贈与)になると思います。
どうぞ悔いのない親孝行、お祖母様孝行をなさって下さい。
評価・お礼
ISSさん
回答ありがとうございます。
労働の対価と代襲相続のことを知り、少し安心しました。
今回はややこしい質問ですが丁寧に教えて下さり、本当に助かりました。
それも含めて祖父母とじっくり話したいと思っています。