山中 英司(カイロプラクター)- コラム「イップス(Yips)の臨床報告・・・ケース1 part3」 - 専門家プロファイル

山中 英司
「体は心の鏡」 体の解放は、心の解放からはじまります

山中 英司

ヤマナカ エイシ
( カイロプラクター )
陽開カイロプラクティック 
Q&A回答への評価:
4.6/296件
お客様の声: 3件
サービス:0件
Q&A:766件
コラム:388件
写真:0件
お気軽にお問い合わせください
045-981-4431
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

イップス(Yips)の臨床報告・・・ケース1 part3

- good

カイロプラクティック スポーツ関連 2008-06-06 13:28
前回の続きです。

前回、身体の状態を検査した結果、首、腰、股関節に機能異常があることがわかりました。
その結果、ゴルフで遠くに飛ばす基本である背骨の軸にした回転運動ができず、「スウェーの癖」が生じていることが分かりました。

今回は、そのスウェーの解説を含めて、臨床報告の続きをご紹介します。

まず、スウェーについてご説明しましょう。

スウェーとは簡単に言いますと、スウィング時に重心が左右にぶれることで、二種類ありまして右スウェーと左スウェーです。
左方向に打つ方の場合、右スウェーはバックスイング時に、左スウェーはインパクトからフォロー時に横に移動することを言います。
右スウェーでは、一度右横に移動するためバックスイングが上下動します。
バックの最後(トップ)で上に伸びてしまうのでインパクトはダウンブロー(ボールに対してヘットが上方から下方に入ること)になり、右手首の外傷になりやすいです。
これだとボールにバックスピン回転を与えることになり飛びません。

左スウェーは体の回転力が低下することと、ボールに対してアウトサイドインにヒットするため
スライスボールになりやすいです。これも飛びません。

このケースの場合、「スウェーの癖」を直そうとしたことがきっかけになっています。

しかし、前回ご説明しましたようにスウェーは、股関節などの機能異常により回転運動ができないために身体が代償的に行なっていた動作です。

ここで脳に情報の混乱が生じます。

身体の機能的な情報では、スウェーをすることが自然なのですが、マインドは、それを拒否して、無理やり回転運動をしようとします。
すると、脳の中では情報の混乱が生じ、さらに「病み上がり」や''「精神的ストレス」''は、脳の情報処理能力を低下させますので、パニック状態に陥るわけです。

パソコンで言う「フリーズ状態」です。

その結果、スウィングしようとすると身体が硬直して動けなくなるわけです。

この方の場合、頭の中でスウェーをしないでスイングするイメージをしただけで、身体が硬直してしまいます。

施術によって、股関節などに生じている機能異常を整え、同時に、脳のフリーズ状態を解くため、心と身体の関係性からも緊張を切り替えていきました。

施術後、イメージをしても身体が硬直しなくなり、1回目の施術は終了。
脳に再学習させるために、すこし継続的に施術を行なえば、充分完治すると思われます。

イップスは、結果でありそこには必ず原因があります。
原因をしっかり掘り下げ本質的原因まで見極めることが、早期改善にとても大切だと考えます。

このケースの場合も、イップスの前に股関節などの機能異常により回転運動ができずスウェーを行なっている状態があります。
その本質的原因を改善せずに、イップスの症状だけを何とかしようとしてもなかなか効果が上がらないでしょう。

今後も継続的に施術予定のケースですので、また後日、経過をご紹介します。
(イップスや投球恐怖症でお困りの方は、ぜひご相談下さい)

(臨床報告は、患者の同意の下、個人の特定ができない範囲でご紹介しています)


山中英司


治療院のホームページ http://www.hikaichiro.com/
私のブログ http://hikaiyamanaka.blog73.fc2.com/
治療院のブログ http://hikaichiro.blog73.fc2.com/
治療院外活動ホームページ http://jocoso.jp/hikaichiro/
心と身体のスポーツ障害.net http://sports-shogai.greater.jp/
プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスQ&Aコラム