小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「結局損につながりやすくなる「その場しのぎ」」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ユニティ・サポート 代表
Q&A回答への評価:
4.7/75件
サービス:4件
Q&A:193件
コラム:842件
写真:0件
お気軽にお問い合わせください
03-4590-2921
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

結局損につながりやすくなる「その場しのぎ」

- good

社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2015-01-13 08:00

 企業の不祥事などで行われる記者会見を見ていると、時折「その場しのぎ」のウソに見えてしまうような場面があります。

 

 会見は社長や取締役といった責任者の方々が対応することが多いですが、ご自身が直接関与していないような場合であれば、あまり把握していない内容もあるでしょうし、多少は仕方がない面があるのかもしれませんが、世間からの見え方としては、ずいぶん損をしていると感じます。

 

 「その場しのぎ」の対応というのは、良くないこととはわかっていても、どんな人でも一度や二度はやったことがあるのではないかと思います。

 何となくやり過ごすことができれば、それも一つの方法なのかもしれませんが、後からウソがバレて問題になったり、その場限りと思っていた人に再び出会って気まずい思いをしたり、信頼を失ったり人間関係を壊したりと、結局自分が損することも多いはずです。

 

 これは私の知り合いの話ですが、なぜかいつも、「その場しのぎ」の対応ばかりをする人がいます。

 例えば、セールスを断ろうとするような時、牛乳屋さんには「牛乳飲みません」、ふとん屋さんには「うちはベッドです」、畳屋さんには「畳の部屋がありません」というような感じです。本人は、こう言えばしつこく営業されなくてすむと思っているようです。

 

 一見その場をうまくやり過ごしているように見え、本人もそれで困ったことがないからそうするのでしょうが、もしかすると後々で事情が変わって、その業者を利用しないとも限りません。業者同士につながりがあって、巡り巡ってウソがばれるかもしれません。

 

 バレたとしても大したことがないのかもしれませんが、それが自分にとってプラスに働くことは、たぶん100%ありません。自分の損につながる確率だけが高まっていることになります。

 それならば初めから余計なウソなどを言わずに、普通に「いりません」と断っていれば、こんなことを気にする必要はありません。

 

 「その場しのぎ」を多用する人というのは、私は“ちょっと想像力が欠けている人”ではないかと思っています。

 後でどんなことが起こる可能性があるのか、それが問題になるのかならないのかを考えていません。その場しのぎが相手に知られてしまう可能性はもちろん、人脈のつながり、将来的なかかわりの可能性などです。

 

 一見「その場しのぎ」の対応であったとしても、その後に起こりそうなことに対する想像力が十分に行き届いていたとすれば、それはその時点で、もうすでに「その場しのぎ」ではありません。

 

 想像力に欠けた「その場しのぎ」は、やっぱり損につながる確率が増してしまうのではないかと思います。


カテゴリ 「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム

カテゴリ このコラムに関連するサービス

対面相談 【対面】「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考える

当事者では気づきづらい組織風土の問題をアドバイス。同テーマ商品の対面相談版です。

料金
6,000円

「今一つ元気がない」「何となく一体感がない」など、職場の風土や雰囲気に関する悩みについては、当事者しかわからない事情とともに、当事者であるために気づきづらい事もあります。これまでのコンサルティングで、活気を維持する、活気を失う、活気を取り戻す、という様々な事例、プロセスを見た経験から、会社状況に合わせた原因分析、対策をアドバイスします。(同テーマのメール相談を、より詳細に行うための対面相談です)

【対面】「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考える
プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム