小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「企業人事では大切な「隣の芝生が見たい」という要望」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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企業人事では大切な「隣の芝生が見たい」という要望

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 お勧めの取り組み 2014-12-16 08:00

 人事、組織のコンサルタントという立場でいろいろな会社にうかがっていると、特に人事施策や制度に関して、「他の会社ではどうやっているのか?」と聞かれることが多いものです。

 

 客観的に見て、「この会社の状況を考えれば、十分に一生懸命やっている」のに、その部分で社員から不満が出たりすることがあれば、第三者の立場で「他の会社では・・・」という事例の話をすることで、納得を得られる場合があります。

 

 逆に「これではあまりに不足がある」と見れば、会社に対して制度導入や施策を推進するようにご提案をすることもあります。

 

 どちらの場合も、私たちのような社外のリソースから得られる情報を通じて、自分たちのやっていることが世間一般から見てどうなのか、他の会社にはどんなアイデアがあるのかなどを知り、自分たちの施策に活かしていくということだと思います。

 

 よく「隣の芝生は青く見える」といいますが、これは他人のものは同じものでもよく見えるという意味です。自分の家の芝生は真上から見るので傷みがすぐ分かるが、他人の家の芝生は遠く斜めから眺めるので、傷みが見えないからきれいに見えるということらしいです。

 

 他人の物が良く見えてしまうという例えで、あまり良い意味では使われていないように思いますが、企業人事に関わる中では「隣の芝生の様子を知る」というのは重要なことだと思います。

 

 他社の状況と比較をすることで、自分たちに足りないことばかりではなく、自分たちの良い部分や優れている部分も知ることができます。単にマネするのではなく、自分たちなりにアレンジするアイデアの材料にすることもできます。

 

 営業や開発といった立場の方々であれば、ライバル企業や競合する他社の動向を常に気にかけ、先を越されないように仕掛けることだったり、場合によっては同じ動きを追随したりということがあると思います。

 

 これが人事という切り口の場合になると、世の中の会社はすべて「競合する他社」という捉え方ができます。全く異なる業種で規模も全然違うような会社同士であっても、取り入れている人事施策や制度は参考になることがあります。

 

 こんなことから、私たちコンサルタントに向けて「“隣の芝生”が見たい」という要望が多い訳ですが、中には「うちはうち!」などといって、「隣の芝生」にはあまり興味を持たない方もいらっしゃいます。

 「隣の芝生は青く見える」というあまり良くない捉え方をしているせいかもしれませんが、これは自ら情報遮断をしているという意味では、あまり良いことではありません。

 

 私たちのような役割の者が、「隣の芝生が見たい」という要望に対して情報提供をし、企業の方々に「隣の芝生」にも興味を持って頂くようにすることは、これからも重要なことだと思っています。

 

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