マイホームは8割減
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主婦A「相続税はこれから上がるから何か対策が必要よね」
会社員C「でもどんな対策が必要なのかな」
先生B「相続税対策は早めに検討するのはいいけど、まず現状把握してからだね」
主婦A「一応、全財産を洗い出してみましたけど」
会社員C「うちは賃貸で不動産はないから、預金が中心になるんですけど」
主婦A「まだ未定だけど、両親が亡くなったら実家の家を相続することになるかもしれないわ」
会社員C「それも考慮しておいた方がいいのかな」
主婦A「そうすると、家だけではなく他の預金や株なんかも相続するんじゃない」
会社員C「そうか、自分たちの財産だけでなく、親の財産も考慮しないといけないのか。面倒だな」
先生B「相続は自分たちだけでなく、その次の相続のことも考えていかないといけないんだ」
主婦A「保険金の非課税のように何か有利な制度はないんですか」
先生B「いくつかあるけど、最もポピュラーなのが『小規模宅地等の特例』といわれている制度があるよ」
会社員C「小規模宅地?」
先生B「制度は結構細かいんだけど、亡くなった人が住んでいた土地や商売をしていた土地については最大80%減額するという制度があるんだ」
会社員「80%減額ですか」
先生B「たとえば、本来5,000万円の土地が、1,000万円の土地として計算していいよという制度だと」
主婦A「非課税ではないけど、不動産は高いから80%減額は大きいわね」
会社員C「これだけ減額が大きいと、この制度のおかげで相続税がかからないこともあるんじゃないかな」
先生B「そうだね、そういうケースは実際多いし、今後も増えてくると思われるよ」
会社員C「この制度をもっと詳しく教えてください」
先生B「わかった。今回はマイホームの土地について説明するよ」
対象土地:相続の開始の直前において、被相続人の居住の用に供されていた宅地等
条件:
(1)取得者が配偶者の場合
(2)被相続人と同居していた人の場合
相続税の申告期限まで引き続きその家に居住し、かつその土地を相続税の申告期限まで所有していること
(3)別居親族
つぎの(イ)~(ホ)すべてに該当すること
(イ)相続開始時において、被相続人あるいは相続人が日本に住所を有していること又は相続人が日本に住所を有していない場合は日本国籍を有していること
(ロ)被相続人に配偶者がいないこと
(ハ)相続開始直前において、同居親族がいないこと
(二)相続開始3年以内にその人あるいはその配偶者のマイホームに住んでいたことがないこと
(ホ)相続税の申告期限までにその土地を所有していること
減額割合:80%
対象面積:330平米まで
会社員C「配偶者であれば無条件にOKなんですね」
先生B「そのため、利用者が多いんだ」
主婦A「マイホームは住宅ローン控除もあり、いろんな有利な制度があるんですね」
先生B「家は人間の生活の基盤になるところだから相続税を払うために家を売らざるを得ないとならないようにしないとね」
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