マイホーム資金はおじいちゃん、おばあちゃんから
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主婦A「家を買うために頭金を親に出してもらうことってよく聞くけど、あれって贈与でしょ」
会社員C「なんとなく当たり前のような話だけど、そういえばそうだね」
主婦A「頭金って大きなお金だと思うけど、大丈夫なのかしら」
先生B「マイホームを買おうとしているのかな」
会社員C「うちはまだだけど、よく親に援助してもらうって話聞きますけど、その場合税金って大丈夫なんですか」
先生B「他人からお金をもらえば贈与になり、基礎控除の110万円を超えれば贈与税がかかるのが原則だね」
主婦A「マイホームの頭金も生活費の一部として非課税なのかしら」
先生B「マイホームを買うにあたって、父母または祖父母から資金援助をしてもらうケースが多いので、特例が設けられているんだ」
会社員C「やっぱりあるんだ」
先生B「住宅取得資金等の非課税というんだけど、一定の条件があるんだ。主な条件は次の通りだよ」
もらう人の条件
・子や孫であること
・贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であること。
・贈与を受けた年の合計所得金額が2000万円以下であること。
・日本国内に住所を有することなど
資金の条件
・マイホームの新築若しくは取得又は増改築等とともにするその家屋の敷地の用に供される土地や借地権などの取得
・マイホームを新築する前に取得する土地や借地権などの取得(ただし、贈与を受けた翌年3月15日までに新築されたもの限る)
マイホームの要件
・国内にあること
・家屋の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること
・床面積の半分以上が専ら居住の用に供されるものであること
中古のマイホームの場合(上記の条件にプラス)
・耐火建築物である家屋の場合は、築25年以内
・耐火建築物以外の家屋の場合は、築20年以内など
会社員C「いっぱい条件があるんですね」
主婦A「これを全部クリアしないと非課税にならないのね。だったら絶対クリアしないと」
先生B「金額も上限があって、買った年によって違うんだ。さらに買った家の消費税が10%だったかどうかによっても違うんだ」
消費税10%でない場合
・平成27年12月31日まで 1,000万円
・平成28年1月1日から平成29年9月30日まで 700万円
・平成29年10月1日から平成30年9月30日まで 500万円
・平成30年10月1日から平成31年6月30日まで 300万円
消費税10%の場合
・平成28年10月1日から平成29年9月30日まで 2,500万円
・平成29年10月1日から平成30年9月30日まで 1,000万円
・平成30年10月1日から平成31年6月30日まで 700万円
会社員C「消費税の税率によっても変わってくるんだ」
先生B「土地は消費税はかからないから建物部分や諸経費などに消費税が関係してくるんだ」
主婦A「年々非課税金額が少なくなっていくのね」
会社員C「そのうちなくなっちゃうから早く贈与して家を買うように促しているようにしか思えない」
先生B「住宅の売れ行きは景気を大きく左右する要因の一つだからそのような面もあるんだ。さらに最近流行のエコ住宅や耐震性の高い住宅、高齢者が住みやすいような家は非課税金額がそれぞれ500万円アップするんだ」
会社員C「マイホームは一生に一度の買い物だから慎重に選びたいけど、このような非課税制度も念頭に置かないと損しちゃうってことですね」
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